母のタイムスリップ日記
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| 2008年05月20日(火) |
元気でも 元気でなくとも… |
昨年 友人から昆布巻きを戴いた。 お嬢さんが嫁いだ先が昆布巻き屋さんという。
婚家先で作られている昆布巻きを送って下ったのである。 食べてみて驚いた。 何しろ昆布のぐるぐるが多い。 昆布のかおり 鰊の味 調味料 柔らかさ 芯まで味が沁み込んで 絶妙だった。やみつきになってしまった。
デパートやスーパーで売っている昆布巻きは 美味しいと思ったことはなかった。 下手でも 自分で作ったほうが美味しいと感じていた。
でも この昆布巻きを食べて以来 自分で作らなくなった。
取り寄せて送ったり 差し上げたり…。 昆布巻きが好きな人なら 絶品であることは判っていただける。
何より 値段も手ごろ。 ただ 送料が掛かるため 我が家のお財布にとっては 贅沢品。
先日 友人と会った時 おばあちゃん(年代的に私たちの親世代)が「真空パックしない」「量産しない」「自分達が食べていく位の売り上げがあればよい」という信念で作られていると教えてくださった。
最近 次の世代に移りつつあるが それでもまだまだおばあちゃん頼りだそうだ。
手作りで勘が頼りなので 時に「おや?」と思うときがあるけれど それでも 自分が作るよりはるかに美味しい。
最近は 人気を作るために数量限定とかの売込みをしているお店もある。 が このお店にそういった欺瞞は感じられない。 だから いっそう美味しさを感じるのかもしれない。
娘が会社の上司に何かの機会に差し上げて 上司のお父様が「うまい!」と唸られたそうだ。 其の時の味は 最高よりちょっと落ちた時だった。
昆布巻き屋さんのある地域に住まわれている方の話を伺っても 他にお店もあるけれど あそこに敵う店はないと話されていた。
もうひとつのお話。 友人の嫁ぎ先のお義母さまの作られる古布で作られた草履。 これも絶品である。 いまどきは お土産さんにも並んでいるけれど…。 履いているうちに 緩みそうな編み方の物を見かける。
一時 布草履に興味が沸いて 其の作り方をネットで調べてお気に入り登録をしたことがあるが結局一度も作っていない。 作れなかったのは よこしまな心があったからだろうと思う。
つまり 母のリハビリ作業としてやってみたら…と思っていたのである。 自分が作らずに 母に新しい体験をさせようなんて虫が良すぎたのだ。
友人のお義母さまの作る布草履は 道の駅で900円で販売されているそうだ。 私はお店に在るものは見ていないが 戴いたものを見て900円は手ごろな価格と感じた。
もうひとつ。 ふるさとの地域には豪雪のところもある。 友人のお義母さまは 今も 勤めから帰る家族のために 車庫の前だけは必ず 雪かきしてくださっていると言う。 はんぱなく積もる地域なので さぞかし大変だろうと思う。 友人も「助かるのよ」と感謝なさっていた。
昆布巻き屋さんも布草履を作られている方も雪かきをなさる方も ご高齢。 この方達 皆さん 大家族。 陰で支える方があって出来る事なのかもしれない。
元気で過ごされている高齢者のお話は羨ましい限りだけれど…。 でも 母のような病だからこそ得られる喜びだってある。
本人にとって 病は苦しい事かも知れない。 母も苦しんでいるだろう。
でも 若い頃 母はもがいている私に「聖書には 全ての事に感謝しなさいって在るのよ。難しいけれど そうありたいな」って言った。 あの時 「病気にも感謝するの?」と思った。 このことは 友人とも散々語った事がある。
母と共に歩む道には 感謝出来るけれど「病がわが身に振ってきた時感謝できるか?」と思う。 やっぱり 母と同じで「そうありたいな」と思うだけの自分がいる。
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