母のタイムスリップ日記
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2007年09月28日(金) ♪わかぁってぇ くだぁさい♪


早めに家を出たつもりだったが アチコチ立ち寄っていたら 施設では昼食が始まっていた。
1人のご家族が食事介助なさっていた。
遠い所から面会にいらしている。今日は お弁当持参。
先日 彼女がこれからトライしようとしているお話を聞かせて戴いたばかり。実現できますように...と密かに祈っている。

母は「思いがけない人が来た」といった表情で私を見て手を上げた。
手と手をパチンとあわせた。一回だけじゃなく何回も...。
食事中なのに 行儀悪いですね。

母の食事介助を職員とバトンタッチした。
食欲はまぁまぁ〜といった所。

どうも 職員が疲れているように見える。
言葉がけに少しトゲを感じる。
人間だから 仕方がないと思う。
在宅で介護してきているので 疲れから来ているのだろう事は容易に想像できる。
でも ちょっとなぁ〜。家族にとっては耳が痛いし 哀しくもある。

母に向けた言葉ではない。
少なくとも 認知症の人に向けられたその言葉は 意味のないものである。
つまり 記憶に残らない人に剥きになって言ったら 悪い事はあってもよい事はひとつもないのである。

こういう言葉を向ける人は限られた職員である。
第三者評価が 入らなくなってからお仕事を始めた方たちである。

「この階は呪われているみたいだ」と数回聞いた。
職員のアクシデントを指しているのだが 介護を託した家族としては 母が迷惑をかけているんだなと思ってしまう。
もう1人の家族もかなり憤っていた。
後は 職員に「トイレ連れてって」と言う入所者に「連れて行ってくださいでしょ」と言いなおさせた。
もうひとつは...
あなたは食べた事を忘れて「食事してませんと言うのだからしっかり食べて」とか。
湯飲みの中味をわざわざひっくり返す入所者の湯飲みが逆さになってたら「あ〜っ」と声を上げて 手をギリギリと拭いて 痛がっていても「なんともないでしょ」と拭き続ける。挙句「うちの子だったらガツンと一発のところだよ」と言う言葉。

いいえ いつもこういう状態ではないのです。
だから 言葉尻を捕らえて言うつもりはないのです。
でも これは 普通に考えてもパワーハラスメントになるんじゃないかな。
それも 介護職の給与は安いと言っても 入所者は 職員にしかるべく料金を支払っているお客様なのです。

在宅では そういう場面になる事も有ります。
だから 気持ちは十分に判るのです。
でも 家族と同じでは... ちょっと複雑な思いがします。

不安げな表情の入所者をみているととても切ない気持ちになりました。
それで そばに行って幾度もスキンシップ。

入所家族2人で目を合わせてキョトンの一幕が何回もありました。

1人の家族が入浴介助するというので 母と私は散歩に出ました。
散歩の目的は 入所者と家族とフロアの職員に アイスクリームと飲み物を購入するためです。
家族の入浴介助の後は 汗いっぱいなので水分補給が必須です。
私も介助の時には そうなるのでよく判ります。
家なら 満足できるほどに水分補給できるのですが
施設だと思うようにはできません。

今日は 30度を越える真夏の暑さです。
熱中症が起きないとも限りませんから。

母は 買い物中 自分の意思を強く出してスーパーのカートを押しながら「曲がっては駄目」と怒ります。
「はい はい 曲がってはいけないのですね」と言いながら 真っ直ぐ進んで次の棚のコーナーで曲がります。
これが 母と私のささやかなゲームです。
意思を表に出してくれる事は 今は とても嬉しいのです。

初期には随分悩ましい事でしたが いろんな機能が失われて来ていると 初期の認知症の方の言動が どうあっても羨ましいのです。

母の額にも汗が滲んで これも嬉しかった。

施設に戻って 職員にお土産を渡して それが今日のみんなのおやつとなった。母も一緒に食べておいた方が夕食に響かないと思ったのだが 入浴予定だったのでお風呂上りに戴く事にした。

と言う訳で 母の服を借りて母の入浴介助。
汗とお湯ですっかりお湯浸しとなってしまった。

洗髪もシャンプーハットを使ったけれど そのハットを母が幾度も嫌がって脱いだ。
顔も耳もお湯で濡れていないけれど 頭を流れるお湯の感覚が嫌なんですね。脱げば 顔が濡れるので余計パニックを起すので片手でハンドタオルを取って母に渡し またシャンプーハット装着。
浴室でこんなバトルが繰り広がりました。

もともとは 入浴大好きだったのに やはり毎日の繰り返しの慣れって大事だとつくづく感じた今日の介助でした。
浴室は 職員の手を煩わせないようにお掃除して終了。

母が怒るので その度に「ごめんね」「綺麗にするから勘弁ね」「我慢してくれてありがとう」の連続だった。
お風呂上りの母の唇はとっても綺麗なピンク色。
怒って血の巡りが良くなったのではないかと感じたりもした。

風呂上りには お茶とアイスクリームを頂いて ニッコリ。
これで 風呂場の格闘は許して貰えたかな?
勿論 私も施設が準備くださったお茶と自分で準備したお茶をたっぷり飲みました。
アイスクリームは 遠慮しておきました。

ご家族や職員の話によりますと アイスクリームは 普段食べない入所者の方や食事拒否気味の方も 皆さん全量 喜んで召し上がって頂いたという事でした。
大きな施設だったら こんなこと出来ない。少人数でユニット制だからできることなのです。

日も暮れかけた道を自転車のライトをつけて 今日も帰路の道を急ぎました。


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