母のタイムスリップ日記
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2006年09月09日(土) 父の眠る墓へ


 実は 父の法事には 末弟と長男家族と母と私が行くと聞いていた。
以前の日記に記した通り 末弟は離婚の手続きを済ませたと思っていたが 実は届出を済ませて居ないと判明した。
そしてお嫁さんも家にいるのである。

昨日もお嫁さんも一緒に食事している。
とても奇妙な状態。末弟に昨晩も離婚する気があるのかを確認したが「ある」と言う返事。
けれど父の法事の前にゴタゴタも嫌なので 何も言わずにいた。
こちらから話す事は何もないので 話し掛けることも全くないまま。
私を憎んでいるのは 承知しているので…。

我が家のお寺は 家から車で2時間はかかる所にある。
法事に行く前に親戚の家に立ち寄る事も昨日のうちに決めていた。
出かけようとしたら 「お嫁さん シャンプーしているから…」と弟が言うので「!!?行くの?」「うん」
出掛けにもめるのも嫌なので黙って黙認。
私が何も言わないので 同行しても大丈夫と思ったのだろうか?
それにしても 母を連れて帰ったのに母には一言の言葉も掛けないのに お墓には行くって…私には全く理解不能。
父が大切にしていた母は無視して 父の墓参りって何なんだろう?
亡き父を愚弄していないかと思うが言葉にはせず。

車から見える景色を見て 何かを思い出していると感じた。
以前 母の帰りたかった所は 母の生家。
でも ここがふるさとであり 以前幾度も出かけた道と気が付いている様子に見えた。
この様子を見ただけでも 私は連れて来て良かったと思った。
寺に着いても見覚えのある場所として振舞っていた。

法事を終えて 皆でお食事。
ところが 入ったお店は 急な石階段を上らないと入れない。
ここでも母への配慮を感じられなかった。
メニューは蕎麦だけのお店。
入って 蕎麦を食べ始める頃に「おばあちゃんて 蕎麦は好きじゃなかったよね」と長男のお嫁さん。
「いや 父は好きだったから供養になるんじゃない。それに 好き嫌いはもう言わなくなっているから…」と伝えた。
母は そこそこ食べていた。

行く道すがら親戚に立ち寄り 対面。
「ねいちゃん 良く来てくれた。変わらなく元気で嬉しい」と喜んでくれた。母は ちょっとぽかん。
喜んでくれた叔父夫婦の方が 随分老け込んでしまっている。
「元気出して 又来るから。今日は玄関先でごめんなさい」と失礼をした。
「人の事は もう無理かな」と諦めかけていた。
が帰路 父の親友の家の近くを通ると判り 弟に御願いして立ち寄ってもらう事にした。
この方の奥様は 幾度か母をこちらまで訪問してくださっている。
父の親友が体調を崩されていると伺っていたので 是非とも寄らせて貰いたかった。
家の前に来ても 母は判らなかったのであまり期待できないと思ったが…。
息子さんに手を引かれて玄関までおいでくださった時 笑顔になった。
二人で硬い握手。
私も息子さんもデジカメを出してパチリ。
母はきちんと思い出せて…。
奥様は お出かけ中だった。夜に「会えなくて悔しい。写真見てなお悔しい。だから 今日の内に電話して声だけ聞きたかった」と言ってくれた。
母は話せないので わたしと思い出話を語った。

法事の済んだ夕方 買い物に出た。
そこは 母の通う教会の傍。
買い物を終えた後 何かを思い出すように考え込んでいた。
「判る?」と聞くと頷く。
「そうだね 買い物に来た物ね」
「こんなに判るなら 教会にも寄っていこう」と弟が言い立ち寄った。
牧師夫妻が 牧師館より飛んできてくださった。
母は頭を下げていた。やっぱり判っている。
「明日帰るので 母の状態を見ないと日曜礼拝に寄れるかが判らないので 今日 寄らせていただきました」と伝えると一緒にお祈りして下さり「明日教会の敬老会を予定していますので 是非」と言ってくださった。

家に戻った後 母は深く考えていてとても不安そうだった。
おそらく 凄い勢いで人に会い 何が何だか判らなくて思い出そうとしても思い出せないで不安なのだと感じた。
「思い出せなくて 心配?」と聞くと頷く。
一日の場面場面を伝えるとその場面を思い出せるようで頷く。
「大丈夫 また ゆっくり話してあげるから 心配な事はいらないから…」と言うと落ち着いてきて笑顔が戻った。

母は今日 目を瞑っている事がほんとに多かった。
現実が何が何だか理解出来ていないと言う不安なのだろう。

今日も入浴して…風呂から上がったらピクリともせずに寝入った。
夜間トイレにおこそうと思ったが立ち上がる事は不可能で寝たままパット交換。


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