母のタイムスリップ日記
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2006年05月24日(水) 不思議な空間 


深夜 弟から電話報告。今朝も続編の電話。
娘は 母の事では電話してこないのに…と訝しげ。

ほんとに次から次へと難しい問題。
真相究明中だけれど 嘘で固めているので暖簾に腕押し感がする。
何で直ぐ判ってしまう嘘をつくのか?身を滅ぼす事が何故判らないのだろうか?と思う。
渦中の人は 未だに自分は悪くなくて人を責めている。
これが 我が弟でなかった事だけで 気持ちが救われるし 人様を傷つけてしまったと言うのではないので良かったと思うようにしている。

娘は りフレッシュ旅行にならなかった事を気の毒に感じて 麻布十番で鯛焼きを買ってきてくれた。
今朝 弟からの電話の時も美味しくお茶を入れてくれた。

私はこちらで 影のサポートするしかないのだ。
頭が疲れてくる。

娘も夫もホトホト嫌気が指すだろうと思う。
神様は 出来ない困難を与えたりはしない。
何を教えようとなさっているのか…祈り求めて行くしかない。
人の心を傷つけずに解決出来るように…と祈る日々でもある。
本当に祈って上げなければならないのは 渦中の人の事なんだろうけれど。

リハビリの日なので 母の所に向かう。
施設は 清掃業者さんが入って清掃中らしく 他のフロアの入所者がいらしていた。母をトイレに誘導。今日もニコニコしている。
排泄もうまく行った。

椅子に座って「万歳してよ」と言うと母は両手を上げた。
以前より高く上がるようになってきたが「痛い」と言った。
「そうだね。肩を骨折したからね。でも もう治ったんだよ。痛いのは筋肉や骨が固まりかけているからなんだよ。痛いけど 動かせば治っていくからね」と言うと 母はコックリと頷き「そんなに痛くないよ」と言った。
今日は良く判るようだ。
じゃ もう1回。と数回繰り返す。
背筋のリハを試みたが 動かし方が理解できない様子。
それで座ったまま「背中丸めてぇ〜 はい 背中 真っ直ぐぅ〜」と声をかけて背中をちょっとだけ押したりしてみた。
母はニコニコしながら 丸めたり 伸ばしたりしてくれた。

「今日はね 身体を解してくださる先生が来て下さるのよ」と言うと「お金は?」と聞いてきた。
「ほら 私が預かっているお金あるでしょ。お父さんが残してくれた物。
亡くなった後まで心配してくれて 優しい父さんだね」と言うとニコニコしていた。

リハが始まり 時々「痛い」と言いながらも隣にぬいぐるみを置いてじっとしていた。

リハが済んでから 清掃業者さんがお掃除しやすいように物を移動させた。
ぬいぐるみの埃を取ろうとベランダに運ぶと「捨てないでね」と言う声がした。ユメルちゃんを持った時には「落さないでね」と。
ぬいぐるみに依存している状態ではないが 母にとって大切な仲間になっているんだなと思った。

これは 新発見だ。

ちょっと休息してから みんなのいるホールへ移動。
ホールは誰も居ないかのようにシンとしていて テレビの音だけが響いていた。「歌 唄っていいでしょうか?」と入所者の方に聞いてみたら「唄いたい」と希望なされたので 懐かしのメロディー。
♪赤い林檎に 唇よせてぇ〜♪と歌い出すと数人が口をパクパクして歌う。
手で振付けしながら唄う人も居られた。
藤山一郎の歌だったりすると それまで「声が出ないの 間違えるから唄わない」と言っていた人が「この歌 いいわねぇ〜」と唄い始める。
こちらは 途中で歌詞を忘れてしまってもちゃんと唄っておいでだ。
「教えて貰っちゃった。ありがとう。綺麗な声ですね」と感謝するとニコニコ。後半で「若い声って張りがあっていいわね」と言う声が聞こえた。
「エエッ! 私しゃがれ声よ」
「いいえ やっぱり違うわ」
「そうか ここにいれば これでも若い部類にしてもらえるんだ」と思う。
歌っている間に徘徊の始まった方もいた。表情を変えないその方の口元を見ると徘徊しながら口を小さく開けて唄っていらした。
見るとほとんどの方が 口ずさんでいらした。
最初は 2.3人だったのになぁ〜。
「こうしてみんなで歌う時が 私にも来るんだなぁ〜。そんな時 みんなと唄うのだろうなぁ〜」
先日の学生時代の集まりでは なんと言われても「唄えない」と逃げてしまったので ちょっぴり反省。
歌う時って 認知症も何も関係がない。
忘れたら 替わりに誰か補ってくれて…。不思議な空間だな。

40分ほどみんなで唄ったのだが…。
この間に母の機嫌は悪化。
母の好みとは違うし 他の皆さんの顔を見ながら唄い 隣にいる母の目を見る事はなかったのだった。

それでも 唄い終えてトイレ誘導で居室に入ったら ご機嫌は戻ってきた。

次は 母たちのフロアの人が移動する番。
外を見ると 見る見る曇ってきてポツポツ雨が落ちてきた。
「急いで帰らないと 洗濯物がびしょぬれだわ」と母が移動のためエレベーターに乗ったのを期に 外へと飛び出した。

ちょっと濡れてしまったけれど ま 何とかセーフ。
その後は 凄い雷とにわか雨となった。

夜 先日 集まって話した親族にこちらの経過を連絡し対策を協議。
二人一緒に 大きなため息をついてしまった。


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