母のタイムスリップ日記
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2006年01月30日(月) お散歩♪ お散歩♪


利用者さん訪問。
今朝はお味噌汁を作られていた。
が昨日 ご家族が副菜を運んできた事を思い出して そちらを先に食べたので 味噌汁は召し上がっていないと言われた。

今日はお買い物が有る御様子でメモを作って居られた。
それでも 冷蔵庫をチェックして他に足りない物はないかを確認し付け足した。気温も上がり 外出には程よいお天気なので 遠い方のスーパーまで買い物に出向く。
難関は信号。渡っているうちに信号が点滅する。
慌てないように…でも少し早めに誘導する加減が難しい。
赤になる時は 身体を張って大きく手を上げて 車に一礼する。。

母とのお散歩もほぼ同様。。。
運転する人には 申し訳ないけれど でもどんなに頑張っても渡りきれない時は有るんだもの…。

お買い物を済ませて戻り じゃが芋と玉葱とベーコンを塩と胡椒で味付けした煮物を作った。
先に冷凍庫を見ると ご家族が運んだ揚げ出し豆腐が入っていた。
「高野豆腐みたいになっていると思いますよ」と伝えて できれば今日召し上がった方が良いかも…と伝え 冷蔵庫に戻しておいた。

活動を終えて家に戻り 母の所に向かった。

母はホールで塗り絵をしていた。
職員がお相手してくださったようで 文字も書き込まれていた。
少し職員とお話して 直ぐにトイレ誘導。
母はトイレに入ると泣いた。
既に出た後があった。泣いたのはこれだろう。。。
でも 座ると勢いよく出た。
「我慢していたの?」と聞くとコックリ頷く。
「良かったね。ちゃんと出て いっぱい出て 嬉しいよ」と言うと更に母は泣いた。

着替えをして お散歩に出た。
何処まで歩けるかは判らない 母任せのお散歩だけれど お天気に文句はない。歩ける所まで…。
母の立ち上がりの様子や着替えの様子から 今日は調子が良さそうと感じたので 少し足を伸ばせる予感がした。

歩き始めは足取りも軽い。傾きも少ない。
正月頃の歩行と比べると大分良くなっている。
私に寄りかかることが少なくなった。
橋の中ほどの椅子に腰掛けた。
「足痛い?」と聞くと両足を擦りながら「両方とも同じくらい痛い」と言う。へえ〜こんなにちゃんと的確にお話できる。。。
「下るばかりかも…」と思っていたのに ちょっと上を向き始めている。

一昨日 久しぶりに歌を唄った。
♪これは私の父さま偉い方 これは私の母さま優しい方よ これは私の兄さま背が高い これは私の姉さま親切よ これは私のニコニコ赤ちゃん みんな揃って 私の家族♪
一昨日 母は首でリズムを取り 手首をクネクネさせていた。
これは 手遊びの歌である。
今日 唄ったら 「偉い」「優しい」とかの言葉がチョコッと飛び出した。
記憶を引き出せたみたいだ。
春の陽気にあわせるように♪ぽかぽか春がやってきた。お家の前のモモの木がニコニコ笑顔で言いました。もう春ですよ 春ですよ♪
これも ニコニコと春ですと唄っていた。

「もっと歩ける?」と聞くと「うん」と。
そこから更に歩く。次は500メートル先の公園。ベンチを目指してトコトコ歩く。だんだん前屈みになっていくので「背中伸ばそう」と声をかける。
其の度に背筋を伸ばしてくれた。
公園に着いた時 空を見上げた母は「空を見てご覧なさい」と言った。
その時はほんとに驚いた。
「綺麗だねぇ〜。優しい雲があるねぇ〜」と言うとコックリ頷く。

母の言葉が単語でなくなっている。
そして方言でないのだ。

勿論 合間に出る言葉は 時に曖昧で単語だけだったり 表現しきれなかったりもしているのだが…。

とても嬉しくなって「いっぱい話せるね。良かった!嬉しい!」と伝えた。
今度は折り返し…。お花屋さんの前を通る。
最初は見えなかったが「綺麗」とお花を眺めた。
大分疲れたようで 通りのガードレールを頼ったり 石垣に腰を下ろしたりだ。それも自分から腰を下ろそうとした。
母の意志がだんだん見えてくる。
諦めないで良かった。お正月の投げやりな視線をみている時は「もう駄目かも知れない…」と思ったのに…。

今日の調子なら バスも乗れそうだ。
暖かな陽射しと良くなりそうな気配に夢が膨らんできた。

散歩の途中でも立ちあがろうとする気力が見えた。
職員に報告すると…「言葉 増えてきましたよね」と言ってくださり歩いた距離に「えっ」と驚かれていた。
こんなに楽に歩けたのは 昨年の11月に骨折して以来 初めて。
それに今年になって初めて 2キロ弱のお散歩が出来た。

施設に戻った時「歩いてきたね」と言ったら「誰が?」と聞き返された。
母の記憶はそんなもの…。
でも そん時楽しかったらそれでいいんだもの…。


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