母のタイムスリップ日記
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利用者さん訪問 お元気な声がインターホンから聞こえていたので「今日も良い日」と思った。「入院以来 続いたお薬今日でおわりなの」と嬉しそうなお顔。 ご家族が 毎日確認なさっていらしたのだが…それも今日で終了という事でほっとなさっておられるだろうなと思った。
「皆さん よく頑張られたのですもの…良かったですね」と声をお掛けした。
そこにご兄弟からの電話が入った。 お聞きしないように…と思うのだが 同じ部屋にいるのでどうしても耳に入る。電話が終わったあと「月曜日に来るっていうの。お昼は こちらで準備すると言っておいたわ」と言われた。 ピザを準備するという事だった。 「それでは 月曜日が訪問日なので ご一緒にお買い物に行きましょう」という事になった。
それから メモに沿ってお買い物。。。 いつもと違う店に行かれると言う。 その割りに 足の向きはいつものお店。 「どちらにお買い物に行かれますか?」と確認。 「あらら そうだわ…」と足の向きを変えられ 歩き出した。 信号を渡った所で「今日 来るって言うから ピザを買いに行かなくちゃ」と言われた。 耳を疑った。 メモにもちゃんと今日の日付を書かれており さっきまでの会話も正常。 何処で3日もタイムスリップしてしまわれたのだろう。 「お出でになられる日は 月曜でしたよね」「そうよ 今日 月曜日」 「今日は金曜日なので お見えになるのは28日月曜日でしたよね」 「…」 「久しぶりにお会いできるので 嬉しくて ちょっと勘違いでしょうか?」 「あらら 今は月曜じゃなかった?」 「はい」 「でも いいわ 今日の内に予約しておくわ」 「はい」 と言う訳で ピザの予約を済ませた。 …月曜日まで 注文した事忘れていませんように…注文書なくしませんように…
頼まれた野菜を注文通りにお料理して 掃除機をかけて 洗濯物を干してギリギリ活動終了。
ゴミを纏めて マンションの出口まで行くと「あの〜○さん 弱ってお出でですよね」と管理人の叔父さんが声をかけてきた。 「はぁ〜」と返事すると「実は先日 玄関で入れなくてウロウロなさってお出でだったのですよ」と言われた。 実は ここのマンションの管理人さんは 電球を替えてくれたり 湯沸かし器の点検をしてくれたり 鍵を間違えないように色分けしてくれたり…と普段しないような事まで 頼まれれば取り組んでくださるのだ。 利用者さんはこれまで 幾度も助けてもらっている。 利用者さんは して貰える事が当たり前と思われているのだが そんなわけはないのだ。。。 だから 管理人さんも利用者さんの様子が違っていると感じられた様子だ。
その時の詳しい様子をお聞きして やはり考えられない事が置き始めていると感じた。 「ケアマネさんに報告しておきます。あと暫くすれば よくなられるかも知れません」と管理人さんに伝えた。
退院なさって 間もないからのせいかも知れない…と思いながらも頭の隅では『さてと どうしようかな…』と考え始めてもいる。
朝 夫が「芋の茎沢山貰ってきているから 施設に届けるよ」と言っていた。私が施設に着いたら届けてくれるという事だったので 其の儘施設に直行した。おべんとを持って…。
施設に着いて 母を居室に呼んで一緒に食べた。 昼食を済ませている母だが つまんで食べていた。 職員に今日の予定を伺い 特にスケジュールがないという事だったので 芋茎を作っても良いかと確認を取った。 OKという事で 夫に芋の茎を届けてもらった。 「あら おとうさん…」と母は驚いていた。 勿論 ちゃんと判っている言葉だ。 でも 私の夫だと判っているかは不明だが…きっとそこは理解していると思われる。
母のフロアに他のフロアの方も見えて…新聞紙をテーブルいっぱいに広げ 持参した薄手のゴム手袋をはめてもらって 作業開始。 見ただけで作業のできる人 少し作業してから取り組める人 介助のいる人それぞれ状態が違うので 作業のしやすいように個々に配慮した。 入所者は「美味しいのよね」「昔はね…」と作業しながらいろいろ話されていた。職員は 「芋の茎って?」と訝しげである。 こっちの方にサトイモの葉がついていて こちらがイモから出ている茎…と言う説明から始める。 若い職員は何が始まるかと興味深々の様子。 途中で用があって出向いらしたケアマネさんも「それは何ですか?」と言われる。 世代の違いを感じる。
若い時に芋茎を作った経験はない私だが 食べてはいる。 食べた頻度も高くはないのだが それでも知っている。 何故覚えているか…それは とても灰汁の強いと感じる物とそうでない時が鮮烈に記憶されているのだ。 大人は「うまいんだ」と言うけれど 美味しいと感じた事はあまりなかった。それでも 自分の家でも作れる物と何処からか聞いていて知っていた。 私の中でそういうものだから 若い人が知らないと言うのは当たり前なのだろう。その上 食べた経験を持つ人の多くが「食べたくもないけれど 当たり前の良ように 食卓に上って嫌だった」と言う。
夫は半分からかい気味に「結局 あなたが全部やるって事になるんじゃないの?」と言っていたのだが…。 私ともう1人の職員がが手を出したのは少しだけで殆ど入所者の人でやれた。 干せるように仕上げるのだって 一番最初にヒントを与えたらちゃんとできた。思い出しながらの作業だけれど…やっぱ「昔取った杵柄」だ。
賃金は安いけれど 内職だって出来るのではないかとさえ思った。 お小遣い稼ぎにならないかな?と1人思う。
「何処に干したらいいかしらね」と職員と話したら入所者が「洗濯竿に干せばいいよ」と言う。 こちらもその気だったので「そうさせてもらうね」とベランダに出た。 しかし 竿は使ってあるので 野菜を育てた時の棒が何本かあったので ガムテープで括って長くしてそれに干した。
「何時頃できるかね」「どうやって食べようね」と作業後も話題は尽きなかった。。。 今年中には仕上がるだろう。。。 その時まで 作った事覚えているといいなぁ〜。
後始末をしていたら 先日「有難う」といってくださった方がまた「有難う」と言ってくれた。母は「ご苦労様」と。。。 何処まで判っているかは「?」だけれど きっと判っているんだよね♪
夕方家に戻ると 留守電チカチカ。 役所からで「彩星の会」の事を聞きたいので電話くださいという事だった。 以前 彩星の会の案内を役所の窓口置かせて戴いたのを覚えていらしたのだ。地域の若年の方をつなげるかなと思ったら違っていた。 要するに 厚労省で若年の人のための介護が課題となってきたので その勉強の様子だった。遅ればせながらではあっても 取り組もうとする姿勢が出てきたという事は嬉しい。
最初にパンフレットを持ち込んだとき課長さんが「?」と言う顔をしたことを覚えている。。。 ようやく…といった感じがする。。。
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