母のタイムスリップ日記
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2005年11月13日(日) 泣き虫 母さん


午後のゆったりとした雰囲気だった。
が母は ソファーに倒れこんでいた。
眠くて倒れこんだかなと傍に行くと懇願する目付き。。。
直ぐにトイレ誘導。「でました」既に濡れていたが 我慢に我慢を重ねていたのだろうと感じた。出ちゃったら 私も言えないだろうなぁ〜。
トレーニングパンツだから 失敗も忘れてしまうだろうけれど…。
それでも 出るたびにひやりとしてしまうのだろう。

大分前 「このパンツは 濡れても大丈夫」と不安がる母に言ったものだが
そういうものでないと気が付く。
やはり 誘導して排泄が一番だろう。
最初の頃は 神経質になって 母も私も失敗しないように必要以上に気を張っていたなぁ〜。

「大きい方が少し感覚あいています」と職員から伺った。
気配を見るが ちょっと未だと言う雰囲気だ。
もう少し 模様見。

「お散歩行く?」と聞くと 3呼吸ほどおいて「行く」と言う返事が返ってきた。無反応よりずっと良い。
私を受け容れてくれる雰囲気が伝わってくる。

パンツの処理に出て 職員と話しこんでいたら 母が「○ちゃん!!」と泣き叫びながら居室より飛び出した。
「いるわよ」と直ぐ居室に戻り「ごめん」と謝る。

子供が不安がって母親を探すような行動だ。
私は そういう事はした事がないが 母は一人っ子で いつも母と一緒だったからそういう気持ちになるのではないかと推測する。
子供返りという言葉は好きではないが 感覚的に似たような状態なのだろうなぁ〜。
いつも傍にいて上げられたら…。

在宅に戻す時に気になっている事だ。
母にだけ心を向けていられない状態になるだろう。
そこをどう解消していくか…課題でもある。

これも 子育てと似ている。
子供は どんどん親離れを計れるが…。母の場合は どんどん親とくっついて行く時間が増えて行くだろう。
距離の置き方。。。

散歩に出た。
日曜日で道路は混雑していた。行き交う車を「いっぱいだ」と興味を示した。「ほんとだ 次々来るね」と答えた。

信号を渡ると「ここに入るのか」とファミレスを指して言う。
図星だった。久々にファミレスに入った。
季節なのだろう「モンブラン」があったので フリードリンクとモンブラン。先にジュース それからココア。そしてケーキ。
母は モンブランの外側を丁寧に掬い上げて自力で食べていた。
どんな形にしても自力で口に運ぶのを見るのは ほんとに久しぶりである。
嬉しくて 母の姿がユラユラとして見えてきた。

食べるという所作…。手の麻痺はないのに…伝達がうまく行かないだろうのだろうけれど 今日のように絡まる日があるのは 介護者の気持ちを引き上げてくれる…。神様 有難う。お母さん 有難う。

先日の講演会に施設の職員も聞きにくれていた。
今日 その感想を話してくれた。
娘と年齢が大きく変わらない若い方なのだが…。
自分が習った事と随分変わってきていました。
「認知症という言葉もそうですが 認知症の方の判らないという病理的なところでのお話…は教えられました」と言われていた。
講演会の日の当日にも 専門職の方が同じような感想を述べられていた。
病理的な事は 研修等でご存知なのだろうが 講師が 現場での対処の仕方の具体例が実に的確な表現をなさったからだと思う。

家族の心も以前と比べて重視されるようになってきていると感じられていた様子だった。
「これからは きっと介護士の心の負担も重要視されて行くと思いますよ」と伝えた。
勿論 母を託した立場として 出来る限り家族として出来るフォローは続けていくつもり…。
先ずは 自分に一番近い所での協力…である。

帰宅する頃には 母も大分落ち着いて…と言うより疲労感が先にたち あれこれ気にしていられない状況になったのであろう。。。
程よい疲れは 余計な心配を解消してくれそうな気がする。。。


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