母のタイムスリップ日記
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数日前「メモを書かない人間は ろくな仕事が出来ない」と娘からお小言を戴く。「そりゃね メモをして動ける人のいう事でね…。はて 何のメモだったかな?となるって事でしてね…」と反論したもの もっともなお小言に 昨夜 すべき事を書き出しておいた。 娘の小言は 尽きる事はない。 昨夜も インターネットで遅くまで 検索していたら「何でもダラダラとエンドレスにやらないの。明日にでも 出きる事でしょ」と手厳しい。 反論しようかと思ったが やめておいた。
正直に言うなら 明日になったら綺麗さっぱり忘れている事が多いのですよ。。。「忘れない内に…」とパタパタしてしまう自称健忘症の母であることを忘れないでね。
今朝は メモに沿って順次予定を進めた。 殆どが電話で済む事。昨日も電話しようと思ったら 時間が遅くなってしまってたのだ。 とりあえず すべき事は終えた。
母の歯科の予約があるので施設に向かう。 ソファーに座っていたので 居室に入りトイレ誘導と着替え。 母の手は冷たくて 私に「寒いでしょ」と言ってきた。 つまり母自身が寒いという事でもある。 長袖の下着に替え 長袖のTシャツ そして 厚手の上着を着てもらい 母の好きな センタープレスのパンツを着用。
母は 鏡の前に立ち髪の毛を整え始めた。 以前のように 綺麗に櫛を使う事は出来ない。手櫛だけれど しないよりずっといいもの…。
昼食になり 一瞬は自力で食べ始めたがやっぱり休んでしまう。 急いで食べてもらおうと介助したが 今の母はマイペースまっしぐら…。仕方ないので ご飯は 3口程。後は副食のみ食べて貰った。 食後の歯磨きを考えると時間が足りなくなりそうであった。
歯磨きして外に出た。 今日はよく言葉が出た。「外は気持ちよいですか?」と聞くと「気持ちよいねぇ〜」と言う。 「歯医者さんに行くのですよ」と言うと「何処も悪い所はないです」と答える。「「入れ歯が 少し合わなくなっているので 直してもらうのです。入れ歯が合わないと かめなくて 身体を悪くしてしまうのですよ」と言うと 「はい 判りました」と…。 久しぶりに会話がかみ合い 嬉しくなった。
歯医者には 少し遅刻した。 「遅くなって済みません」と入ると 待合室で暫く待たされた。 順番が来て 診察室に入ると「こちらの方が遅くなってしまってごめんなさい」と医師が詫びられた。 そう この医師のこの姿勢が好きなのだ。 母も違和感なく 診察台に上った。
待っている間に「お口開けてください。歯をカチカチしてください」と練習したら 指示通りに動かせたので「今日は 割りに指示された動きが出来るようです」と医師に伝えた。 母の入れ歯の調整をする間 携帯のカメラでまた遊んだ。 自分が写っていると「ほう〜」と覘いていた。 今日は 私の方も治療という事で 時間節約のため隣の診察台に上った。 母には「隣にいるからね」とは言ったけれど そんなの数秒たりとも覚えては居ない。それでも 暖かな雰囲気の中で不穏にならずに過ごせた。
私の治療は長引きそうで 母との同時治療はは無理そうだったので 勝手を言って次回に廻して戴く。 でも簡単な処置はしてくださった。介護で忙しい身を理解してくださっている。
治療を終えてから 母とレストランカフェに入った。 私は昼食抜きだったし母はご飯抜き…だったので…。
ランチとケーキセットを頼んで ランチを母に少し分けて ケーキセットを食べてもらう。ケーキセットも最初こそ1人で食べたが 途中からは口にしない。食べたくない訳ではなさそうで 介助すれば食べる。 これは やはり脳の回路が詰まったのかなぁ〜。 暫くすれば 快復するだろうか…。
その後 雨降りなので デパートの中を歩き回った。 今日の母は いろいろの物に興味を示し 楽しそうだった。 でも 少し疲れたようだったので長居せずに バスに乗って施設に戻った。
バスといえば 通院する時のバスの中の事。 シルバーシートが空いていたので 母と並んで座った。 途中から 高齢の方が乗車されたので直ぐに席を譲って母の前に立った。 その時 母は納得が行かぬ顔で隣に座ったその人を見た。 母の視線を感じた方は済まなそうな表情となった。 慌てて「私元気だから 年上の方に譲るのよ♪判った?」と聞いた。 母は それでも納得行かない様子だったので「判らないかぁ〜」と呟いた。 せめて お隣の方に母の病だけは理解していただこうと思ったのだった。 バスを降りる時になって「有難うございました。すみませんね。不安な思いさせてしまって…」と詫びられた。この方も認知症になったご主人を介護なさっていてその不安を理解してくれていた。 「家の人は もう 私の事も判らないのです。愛病院に会いに行っても知らん振りされると哀しくなります」と言われた。 「いえ きっと知らん振りしていても きっと判っておいでと思いますよ。そういうお話良く聞きますよ」と伝えると「有難うございました。元気が出ます」と言われた。 「歯医者さん ちゃんと治療できるといいですね」とも…。
介護者同士…深く話さなくとも…分かり合えるのだなぁ〜と見ず知らずの人の人との出会いに教えられた。
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