母のタイムスリップ日記
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先日の事 娘がCOMME des GARCONS のTシャツを買ってくれた。 白地で左肩下におめめの付いたハートが三つ並んでいる。 真ん中のハートはアップリケだ。
着用するのには 少しの勇気も必要だったけれど…。 着こなす事も老化防止かと時折着用している。
娘は胸の真ん中にやっぱりおめめの付いた大きなハートひとつのTシャツを購入していた。 「お母さん こっち着る?」「…」さすがに「はい」とは返事できなかった。
そんな娘が 数日前 母の夢を見たそうな。 湯船に浸かっている母が口をもごもごさせているので「お口あけて」と言うと口の中に永谷園のお茶漬けの袋が入っていたそうだ。 慌てて 口から取り除き「気が付かなくてごめんね」と謝ったところで目が覚めたそうだ。
「あれれ 話したから夢見たんだね♪」と言うと…。 「何の事?」と言うではないか。
母が我が家に来た日に似た様な出来事が有ったのだ。 食事中の母を置いて お風呂の湯加減を見に行き 戻ったらティッシュをかんだ物が テーブルの上にあった。 湯加減を見る前に お口の廻り拭いてねと渡した物だ。 母の事だから 口にいれたものの 噛み切れないから 出したのだろう。 飲み込まなくて良かったと胸をなでおろしたのだった。
娘は 過ぎてしまった事を夢見た訳だ。 こういうのは 正夢とは言わないだろう。。。 「永谷園…」とは実にリアルな夢を見たものだと思う。
今日は 利用者さん訪問。 生きがいデイで 4文字熟語が書けなくて またパニックになられた御様子だ。 デイのメンバーは一回りお若い方たち。 其の方たちと同じ時間で書くというのは 大変なことだろう。 出来ない…という事が「スワッ 始まったか!」に直結しまうようである。
「大丈夫ですよ。何を作るかを考えて 材料を書き出して それを購入して作られるのですから…」 第一 他の方は そこまで作られることなくお惣菜を買い求めて居られるそうだから…。
得意分野が違うし 年齢の差もある。 周囲の方が「練習すれば 感覚が戻るから心配ないわよ」と言ってくださったと言うが また同じ事起きるのも嫌だから「もうやめた」と言ってあるらしい。
午後 母の所に出向く。 ホールで浮かぬ顔をしていた。 居室に呼ぶと「誰も居なくて…あんた居たのね」とべそかき状態だった。 先ずはトイレ誘導。 既にぐっしょり濡れていたが トイレでも排尿できた。 手を洗ってもらう。 これもようやく 再度身についたようだ。 「手を洗ってね」と言う声掛けをしても水道の栓に手を触れる事もなくなっていた。 「手を洗うよ」と水道の栓をひねってあげる事から始めた。 それから 更に「手を洗ってね。ほら 水道出さないと出ないよ」と言う掛声に変わり…だ。 今は「手を洗って」の声に自ら水道の栓をひねる。 出来なくなったと諦めず 繰り返して見れば 出来るようになる事もある。
施設に託すようになって アクシデントもあり 家とは違う生活になくしていく能力もある。
これらも やり方次第…と言う側面もあるにかもしれない。 認知症だから 新しく覚えるなんて出来ないだろうと思っていたけれど 母は見事に覆してくれる。
母の場合は よかったと言うだけでみんなに共通するとも思わないけれど 可能性はゼロではないと思う。
手を洗ってから 家から持ち込んだレモンティーを飲んでもらう。 「あついよ」と言う。 私も飲んでオーバーアクションで「あ・つ・つつ」と言うとケラケラ笑って「そうでしょ」と言う。 時間をかけながら飲んでもらった。更にフルーツ。。。 ちょっと酸っぱいみたいで 全量とは行かなかった。 カスピ海ヨーグルトと一緒に施設で食事時に出して貰う事にした。
程なく おやつの時間になった。 みんなそれぞれ食べ終えた頃 未だ食べてないおやつをある人が手を付けようとした。 「駄目よっ! それあんたのじゃないから」という甲高い声が響いた。 同じ入所者である。 いつも お説教したり「あんなふうになりたくないから…」と入所者に対して差別意識を持つ方である。 双方傷つかない言い方はないかなと探りながら「お代わり頂戴って言ってみたら?」と言ってみた。 部屋越しに職員に届いたようで「食べないから上げるって」とテーブルの上のおやつを食べようとした人にあげていた。 この方は いつもミキサー食なので 摂取量が少なめと思われる。 こういう場合 一度に沢山食べられる訳でないのだから おやつは人より多めに上げる等の配慮が出来ないかな?と思った。
おやつ後「外に行くよ」と言うと待ってましたとばかりに玄関に向かった。 雨も小康状態で暫く歩いた。 疲れる様子もなく安定した足取りでほっとする。 散歩中に「何をしている時が楽しいの?」と聞いてみた。 直ぐに答えられなかった。 「縫い物?」「いや ちゃんと縫えなくなってしまった」 「絵を描くこと?」「これも駄目」 「唄うこと?」「ん〜 どうかな?」 「編み物?」「そうだともいえない…けれど好き」 こんな 問答だった。
以前なら全て「上手ではないけれど やっていれば楽しい」と言っていた事である。 少し買い物をして施設に戻った。
今日の母は 少しボンヤリ気味だったけれど まぁ〜良い状態だったと思う。
夜 介護仲間から電話が入った。 例の医療系のデイの事だった。 「介護保険のデイとの併用は出来ない」との説明だったが 変更になったそうだ。デイケア(老健のデイ)との併用は出来ないが デイサービスとの併用は可能となったそうである。 勘繰りだけれど…何処からかクレームが入ったのじゃないかな?
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