母のタイムスリップ日記
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「誰かがね 山に登ろうって言うのだけれど 怖くて…」と話し始めた母。 「ひとつ ふたつ みっつ みっつあるから 大丈夫」とメモ帳、新聞、ティッシュボックスを指し 脈絡が何なのかさえ不明な話をする事が多いのに…。先の話しは はっきりと話している。 この落差は 体験の記憶の差なのだろうか?
施設から帰ろうとした時「山に登ろうと…」の話しの謎が解けた。 昨日 窓の外に向かってハンカチを振って泣いていたそうだ。 言葉をかけても自分の世界に浸りきりだったので 外に連れ出してくれたそうだ。その時 小山に登ったら 降りるときになったら「怖い」とべそをかいたそうだ。 「こんな事なかったので 心配になったんだすよ」と言われた。
職員に今朝の話を伝えると「やぁ〜 覚えているのですねぇ〜 間違いないです」と驚かれていた。
そして別の職員からは「昨夜 早く眠ったのですが 12時にパカッと起きて『今日は 起きてトイレに行きます』と行きました」と教えて頂いた。
また 食事時食事を始めなくてテーブルナプキンをクルクル丸めたりばかりで止まらなくなったそうだ。その時 若い障害を持つ方が話しかけたら 食事に気持ちが切り替わって食べ始めたのですよ♪」と言われた。 こういう場面は 時に起きる。 家では気の散る元をひとつずつ取り去り 食べ物を一口運んであげると食べ始める事が多い。
職員から聞く話とこちらの体験と一致する事が多くなってきている。
今日は母を家に連れて来て 昼食を摂り入浴した。 食事は久々に「んまい!」と言う声が聞けた。 娘の名古屋土産の「ひつまぶし」である。地元の方が「おいしい」とお勧めするだけあった。 厚切りのサツマイモ、南瓜の天麩羅も「んまいなぁ〜」と笑顔。 自家製のこなすの漬物に「○○○」と地名を言ってから「んまい」と。 ひじきの煮つけやトマト デザートのメロンまで 40分位で完食した。
こちらの表情も緩みぱなしだった。
食後 少し家の中を歩く。 和室に入ったら「新しいの」「これも新しいの」とふたつの写真をみて言った。義兄が写した富士山の写真2枚が額に入れて飾ってあるのが目に入ったようだ。とても 綺麗な写真である。
確かに最近 飾ったので母はお初なのである。 という事は 前と違うという比較が出来たという事だ。 特別にピカピカ光っている額ではないから…。
お風呂に入った時も洗髪時に頭をより低くして洗い安い姿勢を取ってくれた。以前は当たり前のようにしていたが 最近はいくら言っても通じなくなっていたのに…。
更に 施設に戻ってからの編み物は感動だった。 まあるく目を作ったら それからちゃんとまあるく編み出した。 一昨日「まあるくね」と言ったらちょこっと丸くして鎖編みで尻尾を付けてまたまあるく編むと言う不連続だったのに…。 「無理だろう」と諦めていたのに…。 完全な作品は無理だろう。でも 全体的に下降している能力がちょっとだけ上を向いてくれると何倍もの嬉しさが広がる。 「いいねぇ〜」「出来るねぇ」「すごいねぇ〜」そんな言葉が多くなる。 それは 直ぐに母の心に響く。。。
引き上げる頃「怖い みんなの所においでと言うけれど…」と居室を出たがらない母だったけれど編み物が出来た弾みでホールの椅子に着席できた。 うまく1日が過ぎるとこちらも心が弾む。
そうそう「今朝から排便がチビチビあるんです」と言われて 家に着いた。 家でしっかり排便が出来た。これも連係プレーが出来たという事になるのだろう。。。
でもでも 期待しすぎないように要注意という事だろう。。。
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