母のタイムスリップ日記
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2004年10月04日(月) 違和感


 利用者さん訪問。
玄関に入った途端渡そうと思っていた本を忘れて来た事に気が付いた。
「ごめんなさい」と謝ると…。「いえね…」と利用者さんが話し始めた。
「気持ち気を付けるだけの方が良いみたい」と言われた。
どうやらご家族が「今はまだ必要ない…」と言われたようだった。
先日「してあげたい気持ちは判るけれど ご家族の意思が一番大事ですから…確かめてみてからなさったほうがいいと思います」とお話したのだった。
「見てください」と利用者さんは 冷蔵庫からご自身が作られた副菜を出して来られた。「これを半分くらい出すんですけれど…」
「いいですねぇ〜」と言うと安心なさった。
昨日は○○と△△…と献立を教えてくださった。
「大丈夫と思いますよ。少しずつバランスよく食べればいいいでしょう。
検査値と相談しながらですけれど…」とお伝えした。
食事療法は 私たちにだってかなりの負担になる。利用者さんは高齢なので一時的にせよかなりの負担だろう。あまり細かく言うと混乱に加速が罹ってしまう。そちらの方が心配である。
お母様が 手作りのお惣菜を作られれば ご家族だって注意するだろうと思った。
利用者さんを訪問を始めるようになったのは ご家族の依頼だった。
痴呆を心配なさっていた。
少し心配は有るけれど ちょっとした声がけで随分生活が変わってきて前向きになられた。老化防止のために…といろいろ取り組まれる。
今ではご家族の食事作り…。
大変そうでは有るけれど 母親として意識なさっておられ生活に張りも生まれている。
母の事も思い出しながら こういう生活が長く続くように…と思う。

午後 母の所に行く。
エレベーターが付くのと母が玄関に来るのと同じ時だった。
とても険しい顔をしていた。直ぐ職員が見えて「今 おトイレにお連れするところでした」と言われた。
母の様子からもう 完全に出た後だとわかった。

職員は
「やはり ご家族が見えると表情がコロッと変わりますねぇ〜」
「ほら○○ちゃん(従妹の名)ですね」と母に言った。

これが 私には違和感がある。
母が「○○ちゃん」と呼ぶ事は気にならない。
でも 母が言う前に私を従妹の名前で呼ぶってどうなんだろう。。。
若しかすると私を娘と思っている時かも知れないじゃな〜い…。

家族が見えれば変わるって…。正直素直に喜べない私である。
親子だし…顔を見れば何か伝わるだろうけれど…。
私が来る前までの母の顔は 不安だったに違いないのに…。
その不安が何から来ているかを探って見るほうが先なのだろうに…。

いつもいつも 不安な顔をしている訳でないし 外出から戻って「お帰りなさい」と出迎えてくれた職員に笑顔を返す時だって有るのに…。

トイレ誘導してもらっている間に 施設長さんとちょこっと話した。
居室に行ってみるとすでに着替えさせて貰っていた。コロッと一個出ていたそうだという。
居室には ホールの椅子が母の椅子と並べて置いてあった。
「?」というと「どうしても置きたい…というものですから…」と。
これで 午前中 母の対処にかなり苦慮したんだなぁ〜と想像できた。

おそらく排便だ。
職員が出た後 持参したおやつを取り出して母と食べた。
紅茶好きな母にレモンティーを作ってきたので飲んで貰った。「んまい」と久々の声。
それからトイレに誘導。暫く踏ん張って貰ったら ちゃんと出た。
さっきのトイレでどのくらい時間をかけて排便を促してくれたのだろう…。

「この椅子 みんなのいるお部屋に戻してあげていいですか?」「はい」
椅子も無事 元の場所に返した。

ロッカーを見るとパジャマが匂った。
雨降りで外にも干せないので 近くのコインランドリーに持って行くことにした。頭も匂う。洗っている間に近くの美容院でシャンプーして貰った。
施設のお風呂は他の方が入られていたし…そこに割り込んでは行けないと思ったし…言い出しにくいのも事実である。洗濯機だって同じ。
洗濯室は鍵がかかっているし…。
温かいお茶を淹れてあげたい時だって有るけれど…キッチンにも鍵がかかっている。塵出しと汚物出し位が遠慮なしで出来るけれど…。
家に帰る時は 持ち帰るけれど…今日のようなお天気じゃそうもいかない。。。

そんなこんなの面倒な事が施設にはある。

施設に戻ると疲れたようなので 横になって貰った。
夕方 こんな日が多くなっている。
こんな季節だから…仕方ないのだろう。


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