母のタイムスリップ日記
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2004年07月22日(木) 干した梅の摘み食い…


リハビリの立会いに滑り込んだ。いや、5分ほど遅刻だ。
母が横になってくれなくて療法士さんが見守っていた。
おそらく 母は 言葉が聞き取れないだろう。
「横になって」と私が言っても「お腹減ってない」と言う返事だったから。
枕を出して ゆっくり はっきり 大きな声で「横になって。筋肉を揉みほぐしてもらおう」と声をかけると「ほ〜。マッサージしてもらえるの?」とニコニコして横になった。

母との会話は いつもこんな風である。
理解力が無い日か?耳が遠いか?この判断は そばにいる者が気を付けなければならないのだ。

対処の仕方を考えなければならないので「どっちでもいい」という事は ない。

リハが始まった時「土用に入ってしまったから 施設の梅も干さなきゃ」と思い 母のそばを離れて職員に「梅を干します」と申し出た。
トレーを借りて 入所者数人と梅を取り出した。
フロア内に梅と紫蘇の香りが漂った。
ここで また 手伝ってくれた方の口に「梅」を一個運んだ。
ちょこっと 紫蘇をつまんで運ぶ人もいた。
外に干すと忙しい職員が忘れてしまいそうなので 室内に干した。

母の所に戻ると 丁度リハが終わる所だった。
中座した事を詫びると「いえ いえ。楽しそうでしたね」と。

母を連れて家に行こうと思ったのだが「畑のじゃが芋を施設の人と掘り出せるかな?」と思い職員に聞いてみた。
調整してもらって 母と他2人と職員とで出かけるようにして下さった。
畑をみて 入所者2人の目が輝いた。
「トマトがある」真っ先に目に入ったのがトマトだった。
でも我が家の畑にはトマトは無い。
我が家の畑までチョコチョコと歩いてもらった。
母と違い 歩くのは微妙に不安定である。

じゃが芋を植えた場所が少し狭くて…そこにかがんで貰うのは困難だった。
膝が痛い…と不安がった。
立ったまま じゃが芋の茎を引いてもらった。数個のじゃが芋が付いてきた。もう1人の方にも 同じようにして貰った。
そして 畑の隅に紙を敷いて座ってもらった。
この畑の隅は 母を連れてきても大丈夫なように一段深く掘り込んであるのだ。そうすれば平らな所よりも座りやすいと思ったからだ。
入所者の1人が その事に気が付いていた。
「段があるから座りやすい」と言っていた。
最後に母にじゃが芋をスコップで掘り出してもらった。
母は、狭くともかがんでいられるから…。
出てくるじゃが芋に母は「あっ」と声を出していた。

座っている入所者さんは「枝豆だぁ〜」「ささぎだぁ〜」と作物をみておしゃべりしていた。
入所者の1人は 私の知り合いであり もう1人は ふるさとが母と同じなのだ。冷たいジュースを飲んでワイワイ言っていた。
少し離れた所の畑の主が興味深そうにニコニコしながらそばに寄ってきたそうにしていたが距離を置いた所で止まっていた。
人参と枝豆を少し引き抜いて「これは お土産」と渡した。
「ささぎ」もちょこっと渡した。
来れなかった人に 人参やら枝豆を見てもらえば…いつもと違った話題が出来るだろうと思ったから。
施設内での限られた空間では 会話が決まってしまう事が多いし 下手をすると会話すらしなくなってしまう事が多くなる。

暑いし 昼食前でもあり 職員も用があるので 畑を後にした。
車に乗り込もうとしたら 畑で作業してご夫婦の奥様の方がツカツカとやってきて「これ 無農薬だから…」とトマトを差し出してくださった。
嬉しかった。
こういう場面が「地域に溶け込む。地域交流」と言う物である。
もう少し 時間が有れば もっといろんな場面やお話が出来ただろうなぁ〜。私だけ満足しても 職員がその有効性を見出せなければ仕方ない…。「作物を採る。外の風に吹かれる」これも立派な目的では あるけれど。

入所と職員は 施設に戻り 私と母は家に行った。
家で二人で昼食を摂った。母は おかわりするほどの食欲だった。

食後は食器洗いをしてもらった。
「洗ってもらえる?」と言うと「いいよ」と直ぐ反応した。すごいなぁ〜。

その後 折り紙とストローを使ってトンボを11匹作った。
母に鋏を渡して切って貰った。
ここ数年は 鋏を使う機会も少なくて…かなり能力が落ちているけれど…。
でも ちゃんと羽根型に上手に切れた。
ストローに羽を付けて ハート型の頭を付けて出来上がりである。
これは 施設へのお土産にした。
 入浴もした。
浴室に入ったら「あかすり貸して」と母は言った。
突然なので ビックリした。
母の生活暦の中で「垢すり」と言う単語は使ったことがない。「ナイロンタオル」の筈だ。という事は…施設で覚えたのかな?

「垢すり」に石鹸を付けて渡すと母は身体を洗い出した。背中は私が洗った。垢が一杯で出た。暑いから…無理も無いなぁ〜。
母は、きっと瞬間「気持ち悪いから洗いたいって」って思ったんだろうなぁ〜。やっぱり夏場は…。

施設に戻ったら 職員が「つまみ食いが多くて…別のフロアに梅移動させました」と言っていた。
他の家族もいらしていて「つまんでね 無くなってしまいそう」と言っていた。
干した梅をつまんで食べるのっておいしいんだよね〜。





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