母のタイムスリップ日記
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2004年03月04日(木) ツボに嵌ったみたい。


 バス停の前でタクシーが止まって乗客が降りた。
母は、私をタクシーの前に引っぱって行った。
「仕方ないなあ」と思いながらタクシーに乗り込んだ。
今日は、バス待ちの時間がいつもより長かった。
通過する乗用車を「あれっ」「これっ」と何回も聞いてきた。
「バスは大きいよ」と言うと貨物トラックをみて「これっ」と聞いてくる。
それ位待っていたのだから…「ま、いいかぁ〜」と思った。

タクシーの中では、目に入る景色にあれこれ呟いていた。
信号停止の時前に車が2.3台止まっていた。
と、母は「アッ!あの車…なぁんだ運転手さんいたんだぁ〜。見えなかったよぉ〜」と独り言を言った。
それまで黙って母の話を聞いていた運転手さんが「くくっ」と笑った。
私も笑ってしまった。「良かったね。運転手さんいなかったら 大変だものねぇ〜」とみんなで笑った。

家に着いて 母は しきりに時計を見ていた。時刻を読むのだけれど…。
これがまたおかしい。
秒針が長針に見えてしまうようで「あっ。2時。いや、3時」と忙しかった。「よーく見てよ」と言っても無理だった。
時計は確実に読めると思っていたけれど…だんだん危うくなってきている事を知った。ちょっと、焦る自分がいた。

「どれ、家に帰ろうかな」と言うので「お家で誰が待っているの?」と聞いてみる。「おかちゃん。でも心配しないよ」と言う。
「子供は?」と聞くと「居ない」と言う。
「じゃ、何人生んだの?」と言葉を変えて質問してみると指を折って3人と言う。「子供の名前は?」時とまた指を折ってみて中指だけ隠して「あれっ、名前何処かにいちゃった…」と答えにもならない言葉が返ってきた。

袋たたみをお願いしていたのだが…途中で嫌になってしまったらしく「隣の人 嫌になったぁ〜」と言う。「隣って この人?」と私を指すと「違うこの人」と母自身を指した。
「何をするのも嫌だなぁ〜」と言うので「それじゃ、ぼやぁ〜んとしているぅ〜」と言うと「クックッ」と笑って「何もしないでぼやぁ〜んとしているのもやだなぁ〜」と言って顔を覆いながらまた「クックックッ」と笑った。
そして「何だかねぇ。誰に似たんだかぁ〜」とまた「クックッ」と笑った。
余程、ツボに嵌ってしまったのだろうなぁ〜。

昼食は散らし寿司で…ジュースやらお茶やらしっかり水分摂取。
トイレも見事セーフ。
施設に送る時間が近くなった頃、夫が家に寄ったので ついでに送ってもらった。


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