母のタイムスリップ日記
DiaryINDEX|past|will
母の所に行くと母は、職員に排泄のケアをして戴いていた。 「大きいのが出てます」と言われた。 母は「お世話して貰っているの」と言った。ちゃんとそう言った。 「ありがとうだね」と言うと「有難う」と言った。 職員は「いつもちゃんとお礼言ってくださるのですよ」と言った。
以前の母は、一人で出来ると言い切ることが多く職員にも拒否した事があると思う。でも、いよいよ出来ない事を受け入れ始めたのだろうか。 痴呆であってもその辺が理解できているように感じる。 そして、以前なら羞恥心があったと思うけれど今の母にそういう思いは薄れて来ているのだろうと感じている。 人によっては「拒否」もあるだろうけれど。
排泄は、人としての最後の砦だと思う。 介護する方も確かに大変だけれど…ここの部分だけは意思を尊重してあげたい。 とは言いながら 過ぎてしまった大変さを棚に上げてしまっているかも知れないのだが…。
この所 母の異食の事に触れている。 今日、また その機会があった。 昨日準備したおでんで食事を済ませた。 お腹がいっぱいになった筈だから…と思いお風呂の温度を見るためにほんの数分母のそばを離れた。 戻ってみるとおでんに使った「からし」の器を持ち箸で食べようとしていた。反射的に「これはからしでしょ。辛いのよ」と取り上げかけて思いとどまった。からしは毒ではない。嫌なら吐き出すと思った。 だから「からいよぉ〜」と言って様子を見た。 それでもズルッと行きそうな気配に箸の先に少しだけ付くように配慮した。 口に入れたので「おいしい?」と聞いた。 「おいしいよ」「辛くないの?」「何とも無いよ」 確かに昨日練った物だから多少は気が抜けているけれど まだ 辛味は残っていた。再び口に運ぶので今度は調整せずに見た。 暫くすると「辛ーい。鼻にツーンとくる」と母は、笑いながら言った。 ペーパーを渡して吐き出すように勧めたが 芥子はもう口の中で溶けてしまい出しようも無かった。 急いで水を飲ませた。 「まだ、お腹が満たされてないからかな?」と思い小さな和菓子と柿を出してあげた。するとまた食べ出した。 でも柿を少し残した所で「お腹いっぱい」と言って食べるのを止めた。 母と私は食事の量は殆ど一緒。それにフルーツと和菓子を加えれば母のほうがたくさん食べた事になる。
じゃ、食べ方が判らないか?と言うとおやつのみかん等は薄皮もちゃんと出すし皮だって食べはしない。
何を持って異食と判断するのか?
でも、母は、基本的に辛い物は苦手であった。 昔からおでんに芥子は付けないタイプだった。 それを「辛くない」と言うのだから味覚が鈍って来てはいるのかも知れない。
そういえば、随分前にも芥子で同じような事したような気がする。 その時も「辛くない」と言っていたと思い出した。 という事は、芥子で「異食」を判断する事は出来ないかもしれない。 「ふーむ」何処で判断したらいいだろうな…。 そういえば、今日母の部屋にみかんの食べかけがあった。半分以上残していた。母は、みかんのすっぱいのを嫌がる。 きっとみかんすっぱかったのだろうなと思っただけだった。 という事は、いやな物は残す。食べきる事は無いのか? もう暫く要観察だなぁ。
|