母のタイムスリップ日記
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2003年10月10日(金) 計算 出来るかな?


 日が暮れるのが早くなってきた。
夏時間のペースで動いていると時間が足りなくなってしまう。

特に母を家に連れて帰り 施設に送って行くパターンに無理が来てしまう。
今日は、家に連れてきて入浴して貰おうと思っていた。
でも、今朝は家人の出勤が皆ゆっくりだった。
午後一で生協の配送があるので母を迎えに行くと戻るまでに行き違ってしまいそうだった。だから、品を受け取ってから母の所に出向いた。
勿論 風呂を洗い水を張って沸かした。

でも、考えてみるとどう頑張ったって帰路は また 日暮れ時となってしまいそうだった。
先日、気温が下がり風邪をひかせないかとひやりとしたばかりなので諦めた。

実は、昨日からおでんの下準備をしており、母を連れてきておでんを食べて貰おうと考えていたのだった。
大根、ごぼう、じゃが芋、里芋、こんにゃく、蛸、卵。
後は練り物で、はんぺん、スジ、ちくわ麩、焼き豆腐 ちくわ。
何れも母の好物である。
だしも かつおと昆布でしっかりととった。
これなら、体もあったまると思った。
でも、これも今日は駄目だ。
考え方を替えれば、一晩置けば味もしみ込むか…。
明日はリハビリの日だし。

母は、元気だった。
散歩に出て「背中伸ばして」と声をかけるとしっかり背筋を伸ばした。
ファミレスでお茶した。
そこで 母は、メニューを読み込んでいた。
セットメニューの値段が出ていてそれをしきりに計算しているのだった。
三桁の足し算である。
繰り上がりで躓くらしく、幾度も幾度もブツブツと言っていた。
口にする数字は答えとして合う時も有るのだけれど…自信がなさそうだった。「おかしい」と感じるのだろう。
持っていた手帳を破って紙に数字を縦に並べて足し算がしやすいようにしてあげた。それでも やっぱり 繰り上がりで躓くのだった。
どうも、余計な事をしてしまったみたいである。
母は、計算をしていたのだけれど、それだけではないのだ。
絵との関連。品物との組み合わせ、数字で遊んでいたのだろう。
私の浅はかな思いを反省した。

ファミレスを出て、更に散歩。
途中の公園で木に豆の鞘のような実がたくさん下がっていた。
「インゲンみたいに見えない?」と聞くと母は見上げながら「取ってみようかな」といたずらっぽく笑った。「うん」と同意すると母は、グッと引いて取った。鞘を開くと中にはグリンピースのような豆が入っていた。
ついでにジュワッと汁が出て 二人でまた笑ってしまった。
まるで、いたずらっ子が悪さをした時のような…そんな感覚を共有した瞬間でもあった。

足取りも軽く川べりで声高らかに歌って、施設に戻った。




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