母のタイムスリップ日記
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最近 母は、トイレに入り下着を下げると決まって口にする言葉がある。 「なぁ〜まぁ〜がぁ〜」である。 始めは、判らなかった。でも、それが「素肌」を指して言っていると判ってきた。 トイレは、個室であり人に入って来られるのは気分が悪いだろう。 以前なら「一人!で」と言えたものだが…最近はそれもおぼつかなくなっているのだろう。それが、「恥ずかしい」と言うか…そういう心持の時に発するのだろうと感じていた。 今までは、気が付かぬ振りをしていた。聞かなかった事にしていたのである。 今日は、それとはなしに確かめる事を試みた。 5分袖のセーターを着ていたので「ここは?」と聞くと「なぁ〜まぁ〜」と返ってきた。いたずら心で 鼻に触れて「ここは?」と聞くと「なぁ〜まぁ〜」と言いながら笑った。きっと、自分でも「あれっ」と思ったのだろうと思う。再度鼻に触れると今度は明らかに笑って「なぁ〜まぁ〜」と言った。 もう、冗談と判っていた。
排便のためにトイレ誘導したのに、トイレからは変な話が聞こえてきて… 娘は「全くなんという汚い事を話すのだろう…」と苦々しく聞いていたらしい。ほんとの事がわかって許してはくれたけれど…。 母と私は、こんな風に変なことを当たり前のようにしているので 近くにいたり、外出時のトイレ使用の時隣に入っている人は「何事?」と驚いているかもしれない。
今朝、本を読みながら涙していた。また、歌を歌って声を詰まらせていた。と職員が教えてくれた。 昨日、たまたま その話を職員に伝えたばかりで実際に目の前で起きたので驚かれていた。 「こういう日は、調子の良い日だと感じています」と伝えた。
その言葉通り、前屈みは改善され、目つきもはっきりしていた。 「昨日の散歩で血の巡りが良くなり頭の方まで良い血液が回るようになったのでしょうかね」と作業療法士さんと話をした。
涼しくなって、足の浮腫みも大分改善されてきてほっとしている。
危ういと思うのは、固有名詞である。 おやつに「焼き芋とみかん」をお皿に載せて出した。 先にみかんを食べていたので「それは、なあに?」と聞くと「これはね、みかん」と言えた。「調子いいぞ」と思って焼き芋を指して「これは?」と聞くと母は、考え込んだ挙句「これと同じ」と言ってみかんを指した。 焼き芋を口に少し運んで「何だろうね?」と聞くと「サツマイモ」とようやく言えた。 みかんに戻ると今度はへたを指して「甘いのこれ」と言う。 確かにはずれではないけれど…。 あまり、求めすぎると また困惑してしまうので、別の話題に移した。
入浴も特に変わりなく出来た。
作業療法士さんから、正常な会話の割合の変化について聞かれた。 急変は無いけれど、やはり 多少は少なくなってきている。 でも、それが施設暮らしで会話が少なくなっているからなのか、病の進行によるのかは はっきり判らない。 聞こえが悪いのか、判断が出来なくなっているのかも今は良くわからないのが正直な所でもある。
書き留めてないので「これっ」と母の造語を書き出せないけれど、他にもこういう事は少しある。今度は気をつけて覚えておく事にしてみよう。
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