母のタイムスリップ日記
DiaryINDEXpastwill


2003年05月07日(水) 母にしてやられてしまったかな?


 ホールで一人クッション付きの椅子の木枠部分を指先でなにやらしていた母だった。何をしているかと見てみると、木枠の汚れを指先で落としていた。
私が来た事など全く気が付かないほど集中していた。
私は、声をかけずに居室に入り花に水を上げた。
母は、思い出したときには、水を差すようだが多かったりもするので行く度にチェックしている。
面会票と外出届けにも早めに記入して、母に声をかけた。
「ご苦労様」   「あっ」
「ちょっと手を見せて」   
「外出するから、手を洗おう」と居室に入った。どうやら指先で擦っても落ちないので爪で擦っていたようである。
石鹸を付けてあげると、腕のほうをゴシゴシ。
「いや、腕でなくて指先見て」と手を持ってあげる。「ホントだ」と母。
ようやく指先を洗った。
帽子を被って居室を出ると今度は椅子に座る。
Fさんは、帽子を被っている母を見て「行ってらっしゃい」とニコニコしているのに…。
母は、玄関まで連れ出さないと判らないみたい。ま、いいか。玄関まで行けばわかるのだからぁ…。

3日振りなのに、母はいつも通りみたいだった。
バスに乗って、いつもと逆の方向へ。同じ街にあるもう一つの駅に向かった。
窓からの景色に「大きな桜の木があったよ。こんなに。」と腕で、表した。
ふーん。花が咲いてなくとも、もう桜の木と判るまでになったんだなぁ。
駅に着くと、大きな看板のローマ字を読み出した。相変わらずである。
手芸屋さんに入ると、あれこれ物色。興味は尽きないようであった。

お菓子の量り売りの所に寄ってみた。
クルクルと廻る台から好きなものを籠に入れて、重量を計ってもらって料金が決まるのだ。

母が興味深そうにしていたので回転と反対に廻って籠に入れてもらった。程よい所で籠を預かり計量してもらおうとしたら…。母は、飴の包みをクルクルと開け始めていた。
慌てて「ちょっと待ってね」と其れを預かり会計へ行った。

レジ待ちの間、母はレジ横のお菓子に手で触ろうとした。
「あのねぇ…」と言いかけると「食べたり取ったりしないよ。みてるだけよ」と先回りして言い返されてしまった。
スーパー等にも同行するが、手で触る事などないのだけれど直接だとこうなってしまうのかな?
気をつけなければ・・・と思った。
「トイレに行こう」と誘うと「面倒くさいなぁー」と言う。
へぇー。自由に遠慮無しに物を言うようになったんだなぁ。
ちょっと、からかって
「自分の用を足すのに、面倒だなんて随分ものぐさになった者だねえ…」と言うと母はへらへらと笑った。

今日は、母にしてやられた感じがする。

明日は、利用者さんを訪問の日。
「どうか、時間オーバーしないで済むように…。」と祈るのみである。


はな |MAILHomePage

My追加