母のタイムスリップ日記
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久しぶりにほんとに久しぶりにキッチンからケーキを焼く香りが漂ってくる。そろそろ、焼ける頃だろう。 こんな時間が戻ってくるなんて…。
母への便りが届いた。イースターに寄せての便りである。 故郷の教会からである。 奇跡的に元気になった母の事をとても喜んでくれたお便りだった。 今日、リハを終えてから「脳出血を起こして、歩けなくて、ご飯も食べられなかった事覚えている?」と恐る恐る聞いてみた。 母の様子を見ている限り記憶には無いだろうと思えるから。 やっぱり、全く覚えていなかった。 母自身の中では、何事も無く今日の日まで過ごしてきているという事なのである。 ぱっと見ては、もう 以前と何も変わらないかのようである。
入浴後、靴下を履くようにと渡した。でも、片方だけ履いてもう一つは手に持ったまま「靴下片方ないよ」という。 「そっちの手にあるのは?」と聞くと「靴下」という。でも、其の前に靴下がないと言った事は忘れているのだ。「足が冷たくなるから履きましょう」と声掛けして母の傍を離れた。戻ってみると、履いている方の足に更に重ねて履いており「靴下が無いの」という。 「ほら」と重ね履きしている足を指すと「ちゃんとしっかりはけているねぇ」 「!!」 これを、何回か繰り返してみたが重ね履きした不自然さには気がつかなかった。上に履いた分だけ脱がせて上げて「反対の足にはいてね」でようやく終了した。 こんな調子なのであるが、急変時以来履く意思すら無かった事を思えば一人で履くのだから「良し」としなくてはいけないだろう。
今日のリハは、お灸だった。初めて目にした。 直接当てるのでなく、穴の開いたアイロンみたいな物の中に火をつけたもぐさを入れてつぼに当てていくのだった。部屋中にもぐさの匂いが立ちこめた。 首筋から足の裏までゆっくりゆっくりと当てていった。 母は、また気持ちよさそうに眠った。 歩行はもう心配ないが、腰などの痛みが大分和らいでいるようで痛みの訴えが減ってきているように思う。
今日の母はぼんやりとして眠そうだった。 血圧は、上々の124/75だった。とってもいい。 アルバムを広げると、これも反応は上々。関係はわからないけれど「知っている人」として興味を示した。父の事はぼんやりと息子の事ははっきりと「私の子供」と言った。 きょうは、眠そうだけれど冴えているのかも知れない。
明日はイースターだ。母を教会に連れて行けるかな?
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