刑法奇行
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テレビで懐かしいドリフの特集をしていた。家族全員で大笑いという時代だ。
それはともかく、今日は入学式で早稲田のお祭りである。サークルの勧誘の喧噪の中を歩くのは勇気がいる。 「新入生の方ですか」という問いを発せられなくなってすでに久しい。学部の頃、大学院の頃、この問いを発せられないように努力したものだ。というのは、この問いを発せられると、自分は進歩していないのではと落ち込むからである。
「新入生の方ですか」という問いに、「いいえ」と憮然と答えている光景を目にする。これは、まさに事実の錯誤である。早大生ということで構成要件は同じであるから、「同一構成要件内の客体の錯誤」であろう。したがって、故意は阻却されない。過失ではないから、わざとやったのと同じことだ。となると、たちが悪い問いである。
まあ、サークルの勧誘の爆発さは早稲田に固有ではないが、サークルに属していない学生が比較的多くなっていると聞いている。これはまずい。 とにかく、中間共同体にどんどん入っていき、これを強化していくことが分裂した個を再生させる唯一の手段だと思う。
こちらも、さまざまなサークルに入っている。入り過ぎかもしれない。だから、くるくる回ってしまうのかもしれない。
ジャーニー to 『ブリッジブック刑法の考え方』刊行
norio
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