刑法奇行
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2002年07月14日(日) |
Changing Lensesその2 |
ゼーア翻訳もいよいよ大詰めとなってきた。翻訳作業はとにかく時間がかかるし、疲れるが、その過程で、いろいろ議論することがためになる。「何とかを読む」という作業である。まさに読書会というのは知的な作業である。しかし、それにしても時間がかかる。元O阪I立大の光DO先生らと共訳の、ドイツ対案グループ著『犯罪被害の回復―対案・損害回復』ももうすぐ公刊されるが、何年かかったのであろうか。開始時期を忘れるくらいである。
それにしても、ゼーアの書名には感心する。レンズ交換・・・近くを見るレンズ、遠くを見るレンズ、拡大レンズ、縮小レンズ、フォーカスするレンズなどなど、対象に迫るレンズが大事である。土曜日のゼーア・ワークで、N村先生は、「犯罪学者はレンズを交換しているが、刑法学者はレンズをただ磨いているだけだ。」と手厳しいことを言われた。レンズを磨いてよく見えるようになればいいが、かえって、曇ってくることもあるから要注意である。へたすると、傷がついてしまう。磨き方を研究しなければならない。力を入れすぎて、レンズがスポッとはずれることもあろう。レンズをきれいに磨いたが、その時は、すでに度が進んでいて、もう見れなくなることもあるかもしれない。あるいは、どれだけきれいに磨けたかだけに気をとられ、それで何を見るのだったかを忘れる場合もあろう。こわいこわい・・・。
遠くが見えるレンズがあればいいと思う。しかし、それで未来が見えるわけではない。「一寸先は闇」とは素晴らしい言葉だ。他方、近くばかり見えるレンズは、まさに近視眼的である。遠近両用がそろそろ必要かもしれない。 思えば、将来の自分の姿を描いてそれに邁進したことなど、物心ついてからなかったような気がする。おそらく「とりあえず、どうするか」ということだったのだろう。私のレンズは「とりあえずレンズ」かもしれない。まさに、枝豆、冷奴、ピーナッツなど(そして、エーデルピルス)を見るレンズがあればいい。しかし、あとで、メインディッシュ、さらにデザートを見ようとしているから、近視眼的ではない。やはり体系的なのである。
金曜日は研究室の前期打ち上げで新宿のライオンに行った。そして、土曜日は、RJ研の後、またライオンに行ってしまった。ライオン2頭(匹?)である。ところで、ライオンの向かいにある三越のライオンが1頭しかいないことが、金曜日から気になっている。前から1頭だったのか、片方は撤去されたのか、誰か「おせーておせーて、おせーーーてー」小松の親分さん。
ジャーニー to 「ガラス玉遊戯」
norio
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