刑法奇行
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2002年05月20日(月) 祭りのあと、そして祭りの準備

 刑法学会も無事終わった。毎度のことながら、昼の部と夜の部があるので疲労困憊である。もっとも、これは肉体的疲労であり、精神的疲労ではない。逆の方が数段疲れる。前者が小で、後者が大の場合である。祭りのあとの虚脱感、エンプチー感は、実は精神的にはさわやかなのである。学会はお祭りみたいなもので、休講、否、旧交をあたためる意味がある、と中野先生はよくおっしゃっていた。とすれば、報告等は(あまり)聴かずに、外でベチャクチャ喋っている、誰とはいわないが、その会員が真の会員かもしれない。祭りのあとのエンプチー感といえば、何といっても、昔の文化祭の後の「今日の日はさようなら」「悲しくてやりきれない」の合唱を思い出す。今は、カラオケでしか歌えないのだ。
 学会夜の部は、金曜日には、G代K事法のI藤さんとT中さんとカラオケだった。学会でカラオケをやったのは、入会以来はじめてのことだったが、恒例化しても面白いかも。残念なのは、カラオケ好きのY口さんは来られなかったが、S伯さんの「オリビアを聴きながら」はしんみりした。おそらく、この曲を聴きながら、対話をしたのだろう。元気溌剌だったのは、前述のご両人はいうまでもなく、K斐さんとM生さん、そして私と、後から来た、N空君とM藤君であった。まあ、話題満載という感じだからこの辺でやめておこう。
 それぞれの報告、分科会、ワーク等について、軽率なコメントもやめておこう。ただ、個人的には、もう少しショッキングなものが欲しい。岡本太郎は「何だこれは!」というのが最高であるといっていた。もちろん、これは芸術の世界のことであるが、若い人は強烈な問題意識と青臭い議論、若気の至りで「ええじゃないか、ええじゃないか」と思うのだが・・・。
 祭りのあとは、次は祭りの準備である(この映画の趣旨は違うが)。6月に被害者学会、10月に犯社学会などなど、そして、また、刑法学会・・・。祭りは繰り返される。「また、来年お会いしましょう」という田宮先生の言葉を忘れることはできない。実際に会えることそれ自体がいかに重要かが分かる。とすれば、「やあ久しぶり」ということで、中で椅子に座っている暇などないこととなろう。
 エンプチー感は、追われている仕事に没頭すると消えていくのが常である。今日1日で、G代K事法のRJ特集の原稿をほぼ書き上げた。祭りは日常性の破壊であるが、すぐに日常性が覆い被さってしまう。ドイツでの生活は、長い祭りだったのかもしれない。そして、それは夢なのである。
 ホテルの朝食でM藤君の認識ある過失で熱いコーヒーを背中にこぼされ、熱い思いをした。この熱い思いだけは、学会において忘れてはならないことだろう。

(追記)学会において、この奇行の読者が思いのほか多いことが判明した。心して奇行ぶりを発揮したいと決意を新たにしているところである。

ジャーニー to 被害者学会(大阪市大)


norio

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