刑法奇行
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採点締切の最後通牒だ。もっとも、大体先が見えてきた。一つまた疑問が解消した。授業で、ある理論の論理的帰結について、「あたり前田のクラッカー」と言ったら、いつになく受けた。今の若者がこの台詞を知っているわけがないにもかかわらず。変だと思っていたが、答案の中に、「あたり前園のクラッカー」は良かったです、とあったのである。驚愕である。『立ち尽くす明日』(柴田翔)であった。 ところで、今日の朝日に入江さんの「平和の文化」という小論があった。もっともだと思う反面、世界の平和、人類の平和とか迫られると、どうしても「人類は愛せても隣人は愛せない」というドストさんの言葉が彷彿としてくるのである。はじめに人類ありきではなく、はじめに家族とか友人とか同僚とか隣人とか・・・、そういう身の回りの具体的な顔の浮かぶ人との平和の延長線上に人類・世界の平和があるような気がする。電車の中で注意すると報復される社会、他人は敵だとして互いに憎悪しあう社会を変えて、その平和を国際社会の平和に結びつける方法はないかと思う。学校で人権論を熱く語る教師が児童買春を行う現実を直視すべきだろう。 しかし、ある事件があり、わが子は無事だったという場合、他人の不幸を本当に悲しめるのか・・・。個人的な幸福を世界的な幸福に広げることの最大の困難性がここにある。永遠の哲学的課題である。
ともかく、採点が長引いたのは、様々な特別入試の担当(明日は学士入試)で、義務の衝突が続いたからである。そういえば、呉にいる、義務衝突さんは元気なのかなー。彼もまた、監禁罪を研究しているのだろうか。
ジャーニー to かっちゃん
norio
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