hazy-mind

2006年02月04日(土) 『迷い道』高校時代の詩 

迷い道


カイドクフノウな地図を眺めながら ぼくは知らない道を歩いてる

クモの巣に引っかかってる蝶々が ぼくにナニかをもとめた
ぼくは飢えたクモを お隣さんの巣に投げ込んだ

捨てられたことにさえ気づけない子猫が かわいらしく泣いた
ぼくはやさしく撫でてやって そのまま歩きだした

心にちっちゃな罪をつけて

もしもぼくが チュウトハンパなこころをもっていなければ
ソレは しあわせをみなくてすんだのかな


助けをもとめていた 夢さえ見れない少年に  ぼくは言った
「さがしてみな ユメなんてどこにでもおちてるもんだよ」

りあるな夢しか見れなくなった少年に  ぼくは教えてあげた
「めざめることのないユメがあるとしたら それはゲンジツだよ」

おしつぶされそうな夢から逃げ出した少年に ぼくはささやいた
「どうせならにげきってみなよ とことん にげてみなよ」

少年はもう ぼくの前には現れなかった

もしもぼくが ヤサシゲなこころをもっていなければ
ソレは ユメをみなくてすんだのかな


地図をビンボウグサにあげて 歩きつづけた

空は晴れてるのに ぱらぱら雨が落ちてきた
なかなかいい雨だったから ぼくの心は少し晴れた

何も言わない電柱にすがりつくように 大人の人が堕ちてた
でも 哀れみの笑顔さえ偽物のぼくは それを拾おうとはしない

ウソなんて 気づかなければ キズつかないもんだ

もしもぼくが オレマガッタこころをもっていなければ
ソレは オチずにすんだのかな


飛んでる鳥を見つめながら ぼくは歩きつづけた

大きな時計のついた柱の下に スキだらけの女の子がいた
かさもささないで 空をみているぼくの大切な人だ

空を見つづける彼女に ぼくは声をかけた
「いい天気だね」

笑ってるぼくに 彼女は咲ってこたえる
「そうだね」


   ホントのことなんて ぼくはしりたくない


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