hazy-mind

2006年02月03日(金) 『胸がつぶれそうな夜に』 高校時代の詩

胸がつぶれそうな夜に


ずっと   ずっと
その哀しい雨は降り続いていた

胸がつぶれそうな夜に ぼくは一人 静かな道を歩いてた
ずぶぬれになりたかったから ゆっくりゆっくり 歩いてた

彼らを見つけたのは なんとなく向かい側の道を眺めたときだった

彼らは 大雨のなか 抱き合っていた

ぼくは一歩も動けなくなって 彼らを見ていた

ぼくにはなぜか ソレがおかしな愛だとすぐにわかった

でも

それはなによりも『綺麗』なものだった

どうしてかわからないけれど 涙がこぼれていった

彼らは いつまでも 抱きしめあっていた

ぼくは 胸がつぶれるまえに また歩きだした


哀しい雨は 今も降り続いている


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ぺんぎん