2003年10月01日(水) |
「すべての精子へ捧ぐ」 |
新作ポスカの中の「種」のタイトルを変えます。
新タイトルは「すべての精子へ捧ぐ」
あのモチーフは精子です。
私たちは、かつて例外なく精子でした。 あなたも。
必死に泳いで泳いで一等賞になった。 まれに複数の精子とともに、それでも同点優勝
約3億の精子と争って、せめぎあって、 気の遠くなるような距離を、 それでも泳ぎつづけて 卵子にたどり着いたんだよ。
だからね、想い出して。 その必死さを。
あなたは、この世に生まれてくるために すべてをかなぐり捨てて泳いできたの。
一番になった あなただけが卵子と出合って 細胞分裂をして、生命のすべての進化過程を経て 赤ん坊となり、地上に降り立った。
だからね、想い出してね。 あのときの必死な自分を。
戦うのは自分のこころとだけでいいよ。 愛するのは まずは自分のことだけでいいよ。
大丈夫。
この世に生まれてきた そのことが 大きな存在から愛されている存在であるという事実を知って
あなたも 私も 病んでなんんかない
現代医学で精神病と認定されるすべての人は この社会の枠組みから外れているだけであって 病気なんかじゃない。
社会の枠に入る必要なんてない。
暴力は 身体だけじゃなくて 精神を痛めつける
身体の痛みは一瞬で消えても こころの痛みは 驚くぐらいに長い間 精神を苦しめつづける
人に与えられた痛みで 一生を終えてしまうな
大丈夫
必ず 抜けられる日がくるから
生きているその幸せを全身でかみしめられる そんな瞬間が 必ずやってくるから
明日を信じて 今のこの瞬間を幸せに 生きましょう
過去を引きずり 今を不器用に生きるすべての人へ ありったけの愛を込めて
はるななおこ。
「すべての精子に捧ぐ」
つまらねえことばっか グダグダ言ってんじゃねえ
お前 あんとき 必死になって泳いだじゃねえか
何億もの種の中で たった ひとり お前 一等賞になったんだろ
お前がここにいんのは お前の意志なんだよ
あんときくらい 必死になってみろよ
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