こころの大地に種をまこう 春名尚子の言霊日記

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2002年04月08日(月) こころを載せる船


  文字なんて、ただの記号にすぎない。

  その記号に、どうやってこころを載せるか。

            本当に大事なのは、そのことだ。



    世界はどうなってしまうんだろう・・・。


 子どもが小学校に入学した。
 小説を書き上げた。
 沖縄での暮らしに区切りをつけた。
 大阪に引っ越した。ひまわりの芽が出た。
 義母が大変な病気になった。
 愛するものは大事にしようと強く思えた。
 姉貴と親友との時間を取り戻した。
 ホウレンソウが大きく育ちはじめた。
 無理をしていい子を演じる必要はないとやっと思えるようになった。
 母と兄貴とは断絶した。
 書きかけの本を書きはじめた。
 チューリップの花が咲いた。
 自分を取り戻しつつある。


 ただ、笑ったり、気持ちが晴れやかだったり、のんびり空を見たり。
 たったそれだけでいい。風に揺れる緑を見ていたい。
 そんなに大それたことを望んでいるわけじゃない。


 誰もが愛されたいと願ってる。誰もが愛したいと願ってる。

 みんながすっごくむずかしく考えすぎているけどね、ほんとはすっごく簡単なことだよって、私は私の愛するすべての人にそう言いたい。

 18才の冬、友達が自殺をした。
 その夏、沖縄でできたはじめての友達。
 あと3日もすれば、再会する予定だったのに。
 首を吊って死んだ。


 私の言葉がなんの救いにも、
 彼女がその行動を止めるきっかけにならなかったとしても、
 そんなことはまったく関係なく
 私には伝えそびれた言葉がある。


      「大好きだよ」


 私はあなたに会いたいと思う。

 もっともっと話しをしたいと願う。

 その伝えられなかった言葉が、私の口の中でずっとたまっていった。


 私は誤解されても、気持ち悪がられても、男でも女でも、大切な人には大切だよって、好きだよって、愛したいと思っているよって、愛してるよって、そう思ったときに伝えようと思った。

 一回の人生で出会える人なんてそんなに多くはない。
 それなのに、まわりの人を傷つけたり、どうしようもなく不幸にしてしまったりする。
 私も振り返ってみると、たくさんの人を傷つけて生きてきたよ。
 でも、ほんとはまわりの人を大切にしたい。
 出会えたすべての人が笑っていてほしい。

 いろんな過去があっても、乗り越えられなくて壁にぶちあたっていても。
 時には座り込んでしまってもいいし、後ろむいて逃げちゃってもいい。

 でも、自分で自分を傷つけることだけはしないでほしい。

 大丈夫。

 笑うために生まれてきたんだから。

 苦しい日々だって、いつかきっと抜け出すことが出来る。

 すくなくとも、私はそうだった。大丈夫だから。


 きっと、この地球上に住む、すべての人が幸せなこころに包まれない限り、争いは終わらない。

 それが、地球規模の戦争でも、ちいさなケンカでも原因はおんなじ。

 世界中が愚かな炎に包まれるのを見たくない。
 多くの人が死ぬのを黙って見たくない。
 なんどもなんども、同じことをくり返したくはない。

 だから、ひとりひとりが幸せになろう。


 まずは、あなたが幸せに笑ってください。


 言葉はただの記号で、組み合わせによって何通りものメッセージを織り込むことが出来る。
 私はなにを伝えることが出来るだろうか。

 それが知っている人でも、知らない人でも関係ない。
 もう、だれも殺したくない。
 だれも死んでほしくない。
 つくり出された戦争や紛争や飢餓や病気で人が人を殺すことに、もう耐えられない。


 この想いは、だれかに届くでしょうか。


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