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マックでは身だしなみのことをアピアランスと言います。結構厳しいです。 爪は伸びていないか、ユニフォームは汚れていないか、シャツは出ていないか、リボンやネクタイをきちんとつけているか、等。女の子はまだまだややこしく、ストッキングは伝線していないか、化粧は濃過ぎないか、香水はきつくないか…ああうるさい。 そしてうちの店で1番厳しいのは髪! 髪の色には基準表みたいなのがあって、それよりも明るい色だったらイン(お店に入って仕事すること)できません。 肩より長い髪は結ばなければいけないし、結ぶにしてもポニーテールや2つ結びは禁止。 理由は「うつむいた時に髪が落ちるから」だそうで。 そこまで神経質になる必要はないと思うんだけどなあ。2つ結び可愛いのに。 私は昔からショート一筋なので関係ありませんけどね。 しかし髪の色、その他諸々は全て規定に従ってます。 うちの店ではAクルーになる時にアピアランスを徹底的にチェックされまして、 1つでもだめな所があると上げてもらえません。 アピアランスに厳しいことで有名な主婦SWさん曰く、 「Aクルーは他のクルーの見本となる存在なんだから当然!」とのことです。
今日は新人さんが一緒にインしていたのでトレーニングしてました。 でもその子、新人と言っても経験者。前にもマックでバイトした経験があり、タイトルはBクルーだったと言ってました。 それで、今日のトレーニングの感想なんですが。 本当に元Bクルーかよ。 接客態度は問題なし。勝手が分からないのに頑張って自分で探して資材補充なんかをしているのは素晴らしいです。ですが。 アピアランスに問題あり。 更に言っちゃうと、今日の態度は教わる態度じゃないよ… まだ16歳だから仕方ないよ、とバカ社員が言ってましたが、16って私と2つしか違わないぞ。 だいたい、たかがバイトと言ってもお金もらってるならプロとして働け!(前の店長はよく言ってたんだけどなあ)
何が悪かったのかと申しますと、まず髪色ですな。 かなり明るい茶色だったんですが面接の時には「初インまでには染めます!」とか言ってたらしいです。 だから採用になったんだと思うのですが、結局そのままみたいです。 でもインまでに間に合わなかったのかもしれないので、それを注意するのは止めておきました。 つーか注意するのは苦手。言う方も言われる方も気分良くないし。 何だよ口うるせえ女だな、なんて思われたくないです。 だからね、せめてその垂らしっぱなしの長い髪を結んでくれやしないかと言ってみたのですよ。 「ごめんね松浦さん(仮名)、うるさく言って悪いんだけど髪の毛は結んでくれないかなあ」と、 あくまで弱気に、感じよく、控え目に注意してみたのです。 すると松浦さんは 「えー、でもぉ、前の店では別にいいって言ってたんですよー。 あたし、髪長そうに見えてレイヤーかなり入ってるから結びにくいんですよねー」 私は髪を結べと言ったのであって、 言い訳をしろとは一言も言ってないのですが。 思わず口からそう出かかりましたが何とか抑え込み、柔らかく噛み砕いてもう一度外の世界へ放ってやったのですが、松浦さんは「何なの、何語喋ってるのこの人」という目で私を見たっきりでした。 ええ、勿論髪を結んではくれませんでした。
それだけでも結構傷付くもんですが更に追い討ちをかける出来事が。 マックにはクルーノートというものがありまして、 クルーの交流ノートとでも言いますか、クルーが何でも自由に書けるノートなのです。 松浦さんは私よりも早くアップ(上がること)だったのですが、 私がアップしたときにクルーノートを見ると彼女のメッセージがありました。ざっとこんな内容です。
「大崎さんへ(スターの子の名前/あくまでも仮名) ブラシ貸してくれてありがとうございました。返しそびれちゃったので今度返します!ごめんなさい! 最近ストパかけたので髪結ぶの大変なんですー。いろいろ言われますけどガンバリマス! 松浦」
いろいろ言われるって…私のことか?これは遠回しな嫌味か?私そんなにいろいろ言ったか? 「アピアランスはきちんとしないとCクルーに上がれないよ」と言われたのがそんなに嫌だったんでしょうか。 元Bクルーでも元SWでも新しく入りなおせば皆トレーニー。だから大人しくしてろと言ってるわけじゃないです。 うちの店にはうちの店のルールがある。 前の店ではあまりうるさく言われなかったとしても、うちの店はアピアランスに厳しいのです。 私、これでもかなり柔らかく言ってると思うのですが。 さっそくイヤになっちゃいそうです。
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