2002年07月17日(水) : キャラ萌え

図ったようなタイミングで、あちこちでこの話題見かけます。
あまりにキャラ萌えな感想を、人の作品に寄せるのは可か否か。
作者が自キャラにキャラ萌えしてるのは可か否か。

そういや、「萌え」という言葉の、そもそもの語源というのは何からだったのだろう。
「萌」という字そのものの意味は、芽が出るとかですわな。草木萌ゆる。辞書を引いてみる。
「声符は明。[説文]一下に「艸木の芽なり」(段注本)とあり、萌芽の意。字はまた氓・田亡(これで一字。出ない)に仮借して用いる。国語では草の初生を「もゆ」、その色を萌黄という。
 一 きざす、めばえ、め、ひこばえ。
 二 きざし、あらわる、おこる。
 三 くさぎる、たがやす。
 四 たみ」
以上、白川静『字通』より。

いわゆる、最近頻発される「萌え」というのは、語源は何なんだろう、とか思ったり。いわゆる美少女系、ですよね? 一目見て「ヲタク」っぽいていう。
だから、この言葉自体にちょっと隔意を抱く人もいるでしょう。私もどっちかっていうと、「萌え」より「燃え」の方が好きです。笑

言葉の意味云々は置いておきます(自分で言い出したくせに)。

まず第一。
他人様にキャラ萌え的感想を寄せるのはありか?
私の答え:「あり」
ただし、その作者さんによる。これは第二にもかかるんだけど、作者さんが、自分のキャラを大事にしてて、それについて語られるのを喜ぶ人かどうか、を見て、というのが前提ですけど。
だって、教科書に載るような作品を目指して書いてる、とか、芥川賞を目指してる、とかいう人なら別ですが。
乱暴な言い方したら、オンライン小説書いてる人の多くは、いわゆるジュブナイル系、ライトノベル系で書いてますよね? こういう小説の多くは、キャラクターの魅力、というのが多いと思います。
それに、キャラ萌えだから、作品をきちんと読んでないか、と言われるとそれは違う、と思うんでよ。だって、ちゃんと読まないと、そのキャラを含めた作品の「魅力」は感じ取れないと思うから。
というわけで、ウチはどんどんキャラ萌え的感想、お寄せくださって大丈夫です。笑

次、第二。
作者が自キャラにキャラ萌え。
私の答え:「あり」
何でも肯定かよ! と言われそうですが。
だって、自分が好きで書いてないと、他人にも魅力的には映らないと思うんですよ。
作者が自分のキャラや世界を大事にしてない作品って、私は悲しくなる。それを実感したのが、●●●●の『●●● ●●●』(伏字ばかりですんまそん……)。アレは本当に悲しかったヨー。それまで築かれてきた数々の作品で、そのシリーズを好きだった人を裏切ったような感じで。この人、自分の産んできた作品に愛着とか愛情とか無いんだなあ、惰性で書いてるなら、もういっそ止めてくれ、と思いました。
ということで、私は親ばかです。
他人にもはっきりと「エコヒイキ」がばれます。
人様が「痛い」と思われない程度なら、大いにありでしょう、これ。自分の感性で書いてるんだから、自分が自分の作品を好きでないで、義務や義理で書くのはどうかと思うんです。
嫌なら近づかなきゃいいんですよ。それだけの話でしょ?(乱暴だなぁ)

読み手も書き手も、広い心を持っていたいものです。自戒自戒。









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