英雄(HERO) - 2003年09月05日(金) 英雄(HERO) (2002) 製作国: 香港/中国 日本初公開: 2003/08/16 監督: チャン・イーモウ Zhang Yimou 張芸謀 アクション監督: チン・シウトン Ching Siutung 程小東 映画館に通っている時にこのCMを見て、あまりにもコテコテのワイヤーアクションだったので、見ようかどうしようか悩んでいたのでした。 職場の同僚で見て来た!!という女の子に感想を聞いても、「なんか話し判らなかったですー。」と言われ、遠くに住んでる友人は、「いやー綺麗だったよ!!」とかいう感想。私の周りは誰も【スト−リ−】について感想を言ってくれる人がいなかったので、これはもう自分でやっぱ見るっきゃないなぁ・・と思ってた処へ、友人からお誘いが・・・♪ 私の感想としては・・・・。 誰だよ、 判らない〜って言ったヤツはよぉーー!! でした。(笑)↑職場の女の子なんだけどね・・。 私にとっては別にワイヤーアクションはあまり関係なかったです。 飛ぼうが回ろうが、大変だったろうなぁ・・とは思いましたが、それはさ程重要ではなかったですが、ストーリーがかなりツボでした。 そして個人的にはトニ−・レオン!!!! 若い頃より今の方がいいよ!あんた!!!と、思わず食い入るように画面を見つめておりました。(ごめんねジェット・リ−・・/笑) 役的にも、ジェット・リ−扮する名無よりも残剣の方が好みな役だったし・・。(苦笑) あと感動したのは【色】ですねー。さすがワダ・エミさん!! 名無と始皇帝が語る、3種類の話をきっちり分りやすく【色】で分けるというのは、さすがだと思いました。 しかもその色が綺麗な事!!! 個人的には【瑠璃の碧】を貴重とした服が物凄く好きでした。 映画を見て、色に感動したのは【サスぺリア】以来かもしれないです。(←これは色で恐怖を現してるんで、見た事ない人はどうぞ!!) 映画のシーンで印象的だったのは何ケ所かあるんですが、先ず1つ目。 秦国王(←まだ始皇帝ではない)が名無と対峙して話が進む中、独裁者だなんだと言われながらも中国統一に全霊を傾けてきた自分の最大の理解者が、他では無い刺客の一人。残剣だったと気付いた時のシーン。 彼が名無に託した【剣】という文字の中に秘められた意味を唯一解く事ができたのもまた、秦国王だった。。。。 このくだりのチェン・ダオミン(秦国王)の演技に鳥肌たちました。 2つ目は、残剣が恋人の飛雪と共に秦国を襲いに行ったくだり...。 始めて秦国王と残剣が出会うシーンでもある。 緑の布がとても印象的にゆらめく中、始めて剣を交わす。 殺そうと思えば殺せたのに、残剣は剣を止め、退却する。 後で思えばこの時に彼は秦国王の中に、【何か】を感じたのでしょうが、そのあたりの二人の演技がもう見とれてしまいましたよ、わたしゃ!! 3つ目は、親や民俗の復習に燃えた飛雪が、残剣の「秦国王は殺させない」という気持ちを知り、彼を殺してしまうシーン。 真っ白い衣装の中、刺される寸前の残剣は剣を捨て、彼女を抱き締めるように手を広げる。←この手を広げるところがもー憎かったです、私としては。 あの瞬間のトニ−・レオンは最高でした!!泣けましたーーー!! ラストはセリフなどはっきりと書かれませんが、何千、何万本と飛んでくる矢の中に堂々と立つ、名無にやはり鳥肌がたち涙がでました。 このラストは日本の昔の映画に通じるものがあるなぁ・・と感じました。 【哀】があるんですよね。ハリウッド映画では中々あのラストでこのタイトルの意味に繋がる・・という技はできないだろうと思う。 この作品のテーマ。 真のHEROとは、何か? 今の日本を含めた世界各国の政治家に考えて貰いたいもんである。 余談ですが、チャン・イーモウ監督は黒澤映画のファンらしいですが、流石だ!!!と思ってしまいました。また、名無の語り口から入りストーリーが幾つかに展開していく様は、羅生門の手法からとったらしいですが黒澤は死んでも魂は死なず!!って感じで嬉しかったです。 更に余談。。。 私は原作読んでないんですが、一緒に行った友人が帰り道々、「あぁー、ワイヤーアクションシーンねぇ、でも原作の方がもっととんでもない跳び方してるよー!!」と言ってるのを聞いて、「・・・あれでかよ?」と驚きを隠せなかった櫻井でありました。(笑)ちょっと読んでみたいかも。(笑) ...
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