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るり子の日録【オリーブの森で語りあう】
るり子の日録【オリーブの森で語りあう】
るり子



 上等よ、ずっと前から愛していたの

予定外の事だっといえば 嘘になります。

想定していた事だったというのもまた 嘘になるでしょう。






物事の本質を見抜くことに 才長けた人だとは思っていました。

フェミニストであるらしいことも うすうす感じていました。






しかし、

肢体より 精神性に価値を置くそのメンタリティー故に

請われれば 誰ともベッドを共に出来る人だと言うことも また

私は 知っていました。





それ故に 私はその人に抱かれる必要性を全く感じていなかったし。

その人の 心の中に入り込む事こそが価値ある行為だと感じていました。






しかし正直に言えば Kiss くらいはするだろうと思っていました。

その程度には充分 互いに互いを好んでいるだろう事も感じていました。







その日 その人の好みを周到に押さえ 私はその人の前に立っていました。

シャネル19などよりは ずっと 

おそらく その人に相応しいと直感するパフュームもセレクトしました。



問われるままに その香りに付された名前を告げました。


その人が 短く感嘆のため息を漏らしたのを

私は聞き逃しませんでした。







上等よ

私は あなたのその感受性を ずっと前から愛していたの。








その人は 私の声が好きだと言いました。

賀来千賀子が持つ声とビジュアルのギャップが好きで 

私のそれも同じ理由で好きだと言いました。





私の好みの回答を いつも用意しているあなたに驚くと告げれば、

好意があるからに決まっているだろう と その人は答えました。



『あぁ、そうだ』と告げることが その時の私に的確なのか

『うん、そうだな』と告げることが その時に的確なのか

そこまで読み込んで応えているのだと その人は言ったのです。







今日までずっと その人は

私の好みを周到に押さえ 

一番相応しいと直感する回答を セレクトし続けていたのです。







その人は 饒舌でした。

こんなに語るのは珍しい事だと その人自身も感想を漏らしたほど






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帰る術を 私たちは無くしていました。

互いの精神の深みに入り込むことに 最大の価値を見つけるかのように 

私たちは 飽かず語り合いました。






連日のタイトなスケジュールを押し 時間を捻出してくれたことが私には嬉しかったし、

逢えたこと、語らう事が 楽しいと 嬉しそうにその人もまた語りました。






逢わないか?と初めて言われた日から 半年。





必然のような 私とその人の日でした。

穏やかな 安らぎに満ちた夜でした。





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2003年12月20日(土)
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