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■ ひゃくまんかい いきたねこ
中身はともかく、世間的に成功すると「文化人」に名を連ね、その証拠に褒章なるものがもらえるらしい。
賞なんてもらえない奴に限ってあれこれ心配するもんで、俺なんかも「ケッなんであいつが・・・」などとつばを吐きながら、俺だったら辞退するかな、もらっとくかな、なんて考えてみる。
日本国政府にご褒美を頂いて得意満面、というのもぱっとしないけど、興味がありませんから辞退します、ってのもなんだかキザったらしくていやだねえ。ぐちぐち。
ある絵本作家が紫綬褒章を受章していた。あの人のエッセイ、昔の知り合い(彼女ともいう。シャイねえ俺)が好きだったなあ。 その人のことはまるで思い出さないけど、その作家のことは彼女がいなければ知らなかったはずで、こういうモノとの出会いは好きだ。 今でも作品がいくつも思い浮かぶ。
そうやって、俺とその作家の関係のように、いろんな物事が、記憶によって結びついていくんだろう。 そういうもの全体を、文化と呼ぶのかもしれない。ただあるだけじゃダメで、記憶になって、見る・読む・聴く人の中で生きているもの。一人一人の記憶は、ぜんぜん違うことだろう。
その絵本作家が今日まで頑張ってくれたおかげで、俺は今日昔の彼女を思い出せた。 元気にしてますかね。俺もこんなに自分をぶっちゃけられるようになったのは、大人になった証拠なんですかね。どうですかね。
2003年04月28日(月)
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