ジョージ北峰の日記
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2002年06月16日(日) 流星

 宇宙は時間、空間についての人間の認識能力をはるかに超え、日々の営みに比べ 無限の安定を約束してくれている。純粋な心には、月が輝き、星の瞬く天空は  人々に永遠の生と喜びを約束してくれているように思える。
 ギリシャ神話の英雄達は夜空に今も生き続けている。
 そこに真実はあっても、嘘や争いはない。だから、純粋な心は
 一度は星に憧れる。
 宇宙から見れば、人間社会の小さい、小さい場所での小さい小さい争い。
 宇宙をも支配しているかのような、人の錯覚と驕(おご)り。
 人間は、もっと謙虚に、視野を広げられないのか。
 今年は、日本の夜空に流星群が降り注ぐ。時には、無心で天空を眺めてみたい。
 人間社会とは何の関わりも無い、遠い、遠い空間で現実に生起している不思議な
 現象、流星。人間の意志とは無関係に生起する真実。
 人間が自然をすべて支配している訳ではない。
 人間の意志ではどうしようもない真実。途方もない時間の流れの中で生起
 している真実。
 流星は遠くから見れば美しい。しかし近くで見れば美しいと言えるのか。    人と人の争い(戦争)は近くで見れば悲惨、しかし遠くから見れば、花火のよう に美しいのか。
 これは人間の意志(理性)ではなす術もない、抑えきれない真実なのか。

 昨年、ニューヨークでの自爆テロ、続くアフガン戦争、一方で昨年末、日本で見られた美しい流星群。とても信じられない人間の無謀な行為の数々と、一方で淡々と過ぎ行く宇宙時間。目の当たりに見た悲しい矛盾に、言いようの無い悔しさと不安に落ち込んだのは私だけだったろうか。


ジョージ北峰 |MAIL