与太郎文庫
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2004年10月17日(日) |
お嬢さま 〜 もうひとりのわたし 〜 |
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20041017 吉行 淳之介《不作法のすすめ 1991 光文社文庫》には、さまざまな 女性が戯画的に登場するが、とくに痛快なのは、お嬢様を気どるタイプ である。「あちくしの父は、地方の資産家なんざぁますの」 男たちは彼女のウソに気づいてはいるが、決してダメージを与えない 思いやりがある。だが、彼女の同僚のひとことで一切がバレてしまう。 「あんた、こないだ西洋便器の上に乗っかって、用を足してたじゃん」 男なら、なにかの目的があってステータスを設計するのに、この種の 女性は、まったく利益がないのに家柄や育ちを自慢したがるらしい。 相手が信用するかどうかに関心がなく、一方的に酔ってしまうのだ。 いつもワン・パターンなので、思いあたる男性は少なくないはずだ。 彼女の育った家には、お付きの女中がいて、なにかと自由がない。 両親は封建的で、幼いときから結婚相手が決められていた。 はじめて出会った恋人との結婚を反対されて、カケオチしたところ、 彼には別の愛人がいることが分って別れた。実家に戻りたくないので、 こうして働いているが、さいきん弟が有名医学大学に合格した。 その弟も、都会で知りあった娘との交際を両親に反対され、ふたりで 同棲しはじめたが、仕送りを止められてしまった。やむなく弟の生活を 援助しているが、なにしろ苦労知らずのお坊ちゃん育ちなので……。 ここまで聞いても、気づかないハゲおやじもいるわけだ。 「すると、さっき入れちがいに出ていった青年は、キミの弟だったのか」 「そうなの、なにしろお坊ちゃん育ちなので、あいさつもできないのよ」 (未完) 下記のQ&Aは、あんまりぴったりなので、あるいは吉行ファンが、 女性になりすまして投稿したように見える。ただちに削除される可能性 もあるから、いそいでコピーしておく。 http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1045560 ↓ http://blog.goo.ne.jp/adlibrary/e/e8a3a3738d910e968bc866515fb2de3c
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