与太郎文庫
DiaryINDEXpastwill


2004年10月14日(木)  キャピタル対決 〜 Rakuten vs livedoor 〜

 
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20041014
 
 デザイナー・平井 文人のアトリエで、英文の大文字と小文字が混在
する傾向にある、という会話から、30年以上経った(19720912)。
 これほど頭文字(キャピタル)が消えるとは予想できなかった。
 
 今日の現状は、いわばネット・アドレスが“英小数字”に限定された
ための実利的な結果で、NHKが“nhk”となっても、それほど違和感
はなくなった。世の中全体が、肩の力を抜いてしまったのかもしれない。
 
 すわ存亡の危機か、と騒がれたプロ野球選手会長にとってかわって、
IT業界の両雄がいまをときめいている。十年後の野球界を、この三人
が支えていたら、かつての黄金時代がよみがえるのではないか。
 
 この三人を対比して論ずるなら、眉毛と口元に注目すべきである。
 フルタを標準とすれば、ミキタニは吊りあげ、ホリエは下げている。
 フルタの口元は結ばれ、ラクテンがヒン曲げ、ドアは半開きなのだ。
 


 古田 敦也  ヤクルト捕手 19650806 兵庫 /日本プロ野球選手会々長
 三木谷 浩史   楽天社長 19650311 兵庫 /199702..創業200004..上場
 堀江 貴文 ライブドア社長 19721029 福岡 /19960422創業19970701設立

 
 ここで書きとめたいのは、このような次世代のヒーローが、旧世代の
巣窟のようなプロ野球経営者を、いかに取りこんでいくか、という手腕
なのだ(旧世代とは、四十代後半以後の総称である)。
 
 近鉄やオリックスばかりか、読売、西武、ダイエーのオーナーたちも、
文字どおり老化して、未来の予測ができなくなっている。十年後の野球
ファンが、テレビや新聞を観たり読んだりすると信じているらしい。
 
 この老人たちに雇われているのが、テレビや新聞の管理職であるから、
十年先は(引退しているので)見通せない。マスコミの視点が、とくに
IT産業にウトイのは、要するにパソコンにヨワイからだ。
 
 そもそもは、朝生テレビに、ふだんと同じTシャツで出席したライブ
ドア社長に対して「ネクタイも締めずに、無礼だ!」と怒ったナベツネ
の親友・三宅久之氏とは、どっちが紳士的だろうか。
 
 この政治評論家は、よほどTシャツ社長が憎いとみえて、週刊誌でも
「ITなんぞは、ワイセツ画像で商売してるんじゃないか」と毒づいた
らしい。この発想が、四十代後半以後の旧世代を代表しているのだ。
 
 このような発想が、重大な誤解であることが、世間には伝わらない。
 プロ野球に新規参入を目指すライブドアと楽天に対する日本野球組織
(NPB)の審査小委員会による2回目のヒアリング(公聴会)より。
 
── 両社への質問に濃淡があったのは、アダルトサイトなどの問題。
「合法的、限定的に事業化している」との説明がすんなり受け入れられ
た楽天に対し、ライブドアについては批判の投書がNPBに寄せられた
ことを指摘するなど、委員から質問が相次いだ。
── 《球界参入:「差はあった」瀬戸山委員 20041014 毎日新聞》
 
 この質問に対して楽天社長が「完全に排除している」と答えたのに、
ライブドア社長は「完全に排除できないので、アダルトコーナーに閉じ
こめている」と説明した。どちらが誠実か、マスコミは伝えるべきだ。
 
 ひとりでは、パソコンのワイセツ画像を見ることもできない人たちが、
ネット産業のヒーローを裁いている図は、ローマ教皇庁が、ガリレイや
コロンブスを異端審問しているようなものだ。


与太郎 |MAILHomePage

My追加