マキュキュのからくり日記
マキュキュ


 (日記) 婆ちゃん愛好家


最近、温泉で婆ちゃんと話をするのが楽しくなって来た。
アタシャ、婆ちゃんコンプレックスだろうか・・・・・・。

アタシが生まれた時は、ひい婆ちゃんと婆ちゃんが居た。
両方とも父方の婆ちゃん達だったが、ひい婆ちゃんは、アタシが幼稚園にあがった頃、亡くなった。
もう一人の婆ちゃんとひい婆ちゃんは犬猿の仲だったけど、アタシはどっちも好きだったなぁ・・・。
両親は夜、不在が多かったため、夜のアタシのお守り役はいつも、残った婆ちゃん。
アタシがお手玉や、おはじきや、剣玉や、少々レトロな遊びが好きだったのは、きっと婆ちゃんのお陰だ。

そんな婆ちゃんと別れたのは小学校の3年生。
親の離婚で、その後は何処でどうしているのか全く解らないままだが、多分、もうこの世には居ないだろうなぁ・・・・・・。
生きてりゃ90歳を超えてるはずだもの・・・・・・。

親の離婚原因が何にせよ、その姑である婆ちゃんが関っていようとも、アタシは婆ちゃんとの別れもかなり辛かった。
そんな訳で、アタシはマザコンならぬ、ババコンかも知れない。
婆ちゃん好きなのだ。婆ちゃん恋しい人間なのだ。
なので最近温泉に行くと、極力、ヨボヨボ気味になてきたその年代の婆ちゃん達と話をするようにしている。

アタシャ中途半端な若い婆ちゃんより、年季の入った本物の婆ちゃんが好きだ。

婆ちゃんは先ず、少しオドオドしながら話し掛けてくる。
果たして迷惑だろうか? うるさがられるんじゃないだろうか? と遠慮気味に、気を使いながら、しゃべりかけてくる。
大抵は「何処からですか?」か「良いお湯ですね」だ。

『そうですネェ〜♪ 私は歩いて2分ほどなんですよ〜♪~%▽$#\&×*@☆◇!!・・・・・・・・』
と、にこやかに優しく答えてあげると、それからは、パッ!と顔が輝き、安心したように話が弾んでくる。
普段寂しい思いをしているのか、堰を切ったように話してくる。

昨日の婆ちゃんは、月に2度ほど、バスで通い、お蕎麦と温泉のコースを味わうのが唯一の楽しみなのだそうだ。

白糸の湯の入り口に、【みやま】と言う古くからの大衆食堂が有る。
そこの手打ち蕎麦が超絶品で、たった3時間ほどの営業で売り切れてしまうと、昼にはもう閉店してしまうような、何とも羨ましい限りの人気の店が有る。
「此処の蕎麦が松本1」だと豪語する人も、沢山居るほどだ。
蕎麦もラーメンも旨いので、大体の客がセットで食べている。
盛り蕎麦が650円と安い。

営業時間は10時から1時までだが、1時まで開いていたためしは無い。
アタシも異様なまでの蕎麦キチなので、金の許す範囲で、月に3〜4回は食べに行く。
アタシも昨日は、久々にそこの蕎麦を食べてから温泉に入ったのだ。
アタシが蕎麦屋に入り掛けた時、丁度出て行った背中の90度曲がった婆ちゃんが、その婆ちゃんだったのだ。

露天風呂に浸かりながら、婆ちゃんと仲良く、蕎麦の話をしたり、温泉の話をしたりしてたら、中々話をさえぎるタイミングが掴めず、アタシャ少々のぼせ気味になってしまった・・・・・・。
婆ちゃんは長湯でも、平気なんだなぁ・・・・・・。
長湯競争では婆ちゃんには敵わないや・・・・・・。ww


自分の子供よりも孫が可愛いと言う私たち世代の人の気持ちが良く解る。
責任外なので孫が無性に可愛いのだろう・・・・・・。
婆ちゃんを面倒見ている人は、たまに、鬱陶しくなったり疲れたりするのだろうなぁ・・・・・・。
アタシみたいに、一緒に暮らして居ないから、婆ちゃん達との時間を心から楽しめるのかもしれない。
婆ちゃんと話していると、昔を思い出す。
なんとも温かい気持ちになれる。

だから、婆ちゃんの遊び相手・話し相手はアタシに任せとくれ。
トンと引き受けたぜ♪

婆ちゃんたちは、真剣に話を聞いてあげたり、話に賛同してあげると、とても嬉しそうに、楽しそうにしてくれる。
そんな婆ちゃんは可愛いなぁ・・・。

温泉・絶品蕎麦屋・そして婆ちゃんまで、アタシに与えてくれた。
でかしたぞ!! ぐうたら神よ。

アタシャ、やっぱ、婆ちゃん愛好家みたいだ。


2004年09月16日(木)

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