マキュキュのからくり日記
マキュキュ


 【料理エッセイ】 《ウメカカ》の思い出


昨日、事切れてしまったので、又【ウメカカ】を作った。
このウメカカは、文章に書くほど、タイシタ代物ではないのだけれど、何かと役に立つアイテムなので是非紹介しとこうと思い、あえて書く事にした。
特に我が家では夏には欠かせぬ、必須アイテムだ。

ウメカカとは、10粒ほどの柔らかな大粒の紀州梅の種を取り除き、嫌と言うほど包丁で叩き、練りウメ状態にし、そこにパック分けされた細か目の鰹節を1P分と、炒り立ての白ゴマをタップリと入れ、旨味調味料少々、醤油少々で練り合わておいたものだ。
基本形は、上記だが、たまにそれに大葉の糸切りや、茗荷(ミョウガ)のみじん切りなどを加えたりもする。ただし、その類を入れると、保存があまり利かなくなるので、そう言う時には、いつも食べ切り分で少なめに作ると良い。

コレを作っておくと、中々便利で良いのだ。

そのままチビチビと箸で突付けばツマミにもなるし、味を柔らかくしたければ卵黄に絡めながらツマミにしても旨い。
炊き立てのご飯に乗せてもよし、きゅうりスティックや、大根スティックのディップにもよし、そうめんやうどんのツユに入れてもよし、おにぎりや、冷たい麦茶漬けの具にもよし、巻き寿司の具にもよし・・・・・・。
夏、食欲の無い時にコレがあると、魔法の調味料にもなってくれる。

コレは私が子供の頃、東京の四谷の叔父の家に住んでいたバアバ(義理の祖母)が発案し、切れては作り、切れては作りし、欠かさず食卓に上がっていたものだ。
遊びに行く度、ダイニングテーブルの片隅に、蓋付きの和食器に入れられていたソレがチョコンと置かれていたのを、今でも懐かしく思い出す・・・・・・。

それがあまりに美味しく、桃○のCMにレギュラー出演していた叔父が、桃○の社長に話し、桃○で商品化されたという話を聞いたが、本当なのか伝説なのかはよく解らない(笑)
桃○では、確か【梅好○】とか言う商品名で売られていたと思う。

しかし、商品化されたものとバアバが作っていた物とは、やはり味わいが違う。バアバの方が断然優しく、柔らかい味わいだ。
今でもそのバアバは元気で、孫と一緒に東京の杉並に住んでいる。
もう、九十歳をとうに超えたが元気元気・・・。
たまに声が聞きたくなり電話をすると、未だハキハキとし、江戸っ子仕立てのしゃべり口調で近況などを話してくれる。「へぇ〜そうなんだ・・・、ふ〜んそうなんだ・・・」と、嬉しく、楽しみながら聞いているうちに、切るタイミングを失い、ついつい長電話になってしまう・・・・・・。(苦笑)

サテサテ・・・、そんな懐かしい想い出も含まれた、ウメカカの味・・・・・・。
あなたの家の食卓にも是非是非、仲間入りさせてあげてくださいな。


2004年08月04日(水)

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