マキュキュのからくり日記
マキュキュ


 〈日記) 梅酒を漬けてみた


私は三歳の時、急性アルコール中毒で病院に担ぎ込まれた経験が有るらしい。(当人に記憶は無いが・・・)

小さな頃から私は梅酒が大好きで・・・・・・(?)【正確に言えば、その頃は梅酒の実だけなのだが】
私が3〜4歳の頃、大人達がチョット留守をした隙に、台所の貯蔵庫に有った大きな甕(かめ)の中に手を突っ込み、どうやら梅酒の梅を盗み食いしたらしい。
母達が戻った時、私の周りには、梅の大きな種が6個も転がってたそうで、私は真っ赤な顔をし、白目をひん剥いて、ヒクヒクと口から泡を出し、痙攣してたらしい。(笑)さぁ、大人達は真っ蒼だ。
それで病院行きとなったわけだが、大人達は医者から、こっ酷い説教を喰らったみたいだ。
最初大人達は「勝手にあの子が探し出した」などとシラを切っていたらしいが、医者が、「与えた事も無いものを盗み食いするわけが無い。面白がって与えた経験が有るからだろう? どうなんだ!」と詰め寄り、皆は「ハ・・・ハイ・・・]と白状したようだ。

私の生家には数十年物のバカデッカイ梅酒の甕(かめ)が3個も有り、その旨さは近所中の評判だったと言う。ある日大人達が面白がってその梅を私に与えたところ、私はとても病み付きになり、大人達の顔を見る度「ウメチュの梅〜!ウメチュの梅〜!!」とねだってたそうな・・・。
なので、私の飲酒体験は正確には三歳から・・・と言う事になる。

ベッコウ色の酒に浸かった、シワシワの大きく柔らかい梅は、何とも言えない旨さがある。生家で覚えたヌカ漬けと梅酒と、ひい婆ちゃんのヨモギ餅の味は今でもハッキリ覚えているのだが、それが私の中での本当の故郷の味なのだ。

そんな私は、【チョーヤの梅酒】など、買っては飲んでみたこともあるのだが、どうも甘過ぎて好きじゃない。【サラリとした梅酒】もしかり・・・。ドレもコレも皆、妙に甘過ぎる。

以前、ネット友人の【バツ】にオフ会の時に貰った梅酒が、甘味を抑えてあり、熟成されていながらも、とっても品のある味で、実に旨かった。
生家のソレと、味が良く似ていた。

今年、庭の梅ノ木に梅の実がひと際たわわに実り、大きな大きな絶品の実を鈴なりに付けた。いつの間にか収穫を終えたみたいで、ダンボールに2箱半もの梅が大家さんちの軒先に置かれていた。それを「ほう〜♪]と眺めていたら大家のお婆ちゃんが、「好きなだけ持って行きましょ♪」と言ってくれたので、生まれて初めて梅酒を漬けてみることにした。
酒屋から35度のホワイトリカー4ℓを買ってきて、氷砂糖700g。ザラメ200g。そして良く洗って水気を完全に切った梅を蓋まで一杯に漬けた。大きな瓶に二つも出来た。
本来は焼酎1.8ℓに対し、砂糖が500g〜600gと書いてあったのだが、甘さを抑えたいので砂糖類は少なめに入れてみた。
2〜3ヶ月で飲めると書いてあるが、お正月まで我慢して開けずにおこう。
さぁ、どんな味に仕上がっているだろうか? 
ワクワクドキドキするなぁ〜。

まぁ、等々力の生家で盗み食いしていた当時の梅酒の味を再現できるまでには数十年掛かる。アタシャもう、それまではこの世に居られるか居られないか解らないし、酒好きのアタシ達の事だから、それまで取っとく事など出来まい。
なので故郷の味を味わうのは無理だとしても、来年の正月には自分で作った梅酒が味わえるというわけだ。
なので、どんな貧乏をしても、苦しくても、来年までは、首が吊れなくなった。(苦笑)


 


2004年07月05日(月)

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