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■ 【お仕事日記】 人それぞれ。
何故か最近、連日のようにHOTELは団体客で忙しい。 忙しいのは大変結構なのだが、団体客はおおむね苦手である。 商品を大変気に入り、その人が購入を念頭に置き、色々質問してくれるので、一生懸命説明してると、足を引っ張る仲間が必ず一人や二人居るものだ。 「もう直ぐ食事の時間だよ。早く部屋に戻ろうよ〜」とか、「アンタは毎回買っちゃ使わないくせに」とか・・・・・・。 そうやって、せっかく商談にこぎつけられるチャンスに水を注す。
そうかと思えば、気持ち良さに味を占め、買う気も無いのに2回も3回も試しに来るずうずうしいオバチャンも居る。 しかも、そう言う人間に限って、「ねぇねぇ〜。アンタたちもおいでおいでぇ〜。タダなんだからやらなきゃ損だよ〜。早く早く〜」と、大声を上げて風呂から出てくる仲間全てを呼び寄せる。 順番待ちのお客様が居るにもカカワラズだ。 そんな事すら見えていないオバタリアン。
こちとらボランティアでやってる訳じゃないんだわ・・・・・・。 売れないとタダ働きなのっ!!
そんな、人の気持ちを全く考えない無神経な人間が大勢居る。 さすがに昨日はコノ気長なアタシも切れた。
「あの・・・、コレはあくまでもお試し販売であって、ボランティアではないのです。私どもはホテルからお給料を貰ってやっているわけでもないですし、商品が売れないと無償の仕事なんです。試乗によって気に入り、購入してくれるお客様もいらっしゃるので、一度試された方はご遠慮願いたいのですが・・・」と、言ってやった。 そしたら「ケチねぇ・・・」と、ブツクサ言いながら仲間を引っ連れて部屋に帰って行った。(苦笑)
追い駆けてって一言言ってやりたかったが、コレはぐうたら神様が私を試すためのテストをしてるのだ。と思い、グッ!と堪えた。(笑) きっと、コレでも我慢して、この一ヶ月を頑張り通せば、後で沢山のご褒美をくれるのだ・・・・・・。【ハテ・・・、怪しいものだが・・・・・・?】
ともかくこう言う仕事をしていると、人となりがよく見える。 穏やかで暖い人間・・・・・・。我が侭で自分本位の人間・・・・・・。 スリッパの脱ぎ方一つにしても、人間性が良く見える。 人が折角キチッと揃えてあるにもカカワラズ、脱ぎっ散らかして行くお客。 丁寧に後ろ足で揃えて脱ぎ、しかも手まで添えて揃え直すお客。
当たり前のような顔をしマッサージを受け、礼の一つも述べずに帰る客。 深々と頭を下げ、本当に気持ちが良かったとお礼を告げ、にこやかに帰る客。 人それぞれだ。
私は良く、心の中で人に色付けをして楽しんでいる。(笑) 暖かな色味を帯びた人間と、冷たく棘を持つ硬質な色味を帯びた人間。
先日来た木曾に住むと言う老夫婦などは、「本当に気持ちが良かったわ〜。アナタがとても親切だったので、コレはほんの気持ちよ」と言って、そのご夫婦が作っていると言う木曾漆器の夫婦箸をわざわざ遠い部屋まで戻り、後に持ってきてくださったのだ・・・・・・。 見るからに高級なので、私は躊躇したのだが、そのご夫人が「良いのよ。遠慮しなくて。アナタの優しさに対する私達の気持ちなんだから、素直に受け取ってくれたほうが嬉しいの」と言ってくださった。 私は泣き虫なので、思わず嬉し泣きをしてしまった。 こう言うお客様には、ただただ商売抜きで交流を続けて行きたい。 住所を聞いておいたので、後に【あのような事がどれほど嬉しい事なのか】と言う内容のお礼のお手紙を出した。
その他、「いつも有難う。先月はアナタが居なくて寂しかったわ・・・・・。ねぇ?これ、いつも沢山お料理が出過ぎて食べ切れなくて・・・・・・。全然手を付けていないし、食べ残しではないので気にならなかったら旦那様のおつまみにデモしてくれない?」と、持参しているらしき【マキュキュ用パック】に鮎の塩焼やステーキなどを綺麗に入れ、 差し入れてくれるお客さんも居る。 月に一度のHOTELのサービスディーに必ず泊まりに来ていらっしゃる地元常連さんの初老夫婦だ。(笑) このお客様には、いつもエッセイを用意し、来るたびに一作ずつ渡している。 今ではそれもHOTELに来る楽しみの一つらしい。
10日間の内、例えば辛い日が9日有ったとしても、何日かにいっぺん、こんな一日があるからこそ、この仕事を続けていられるのかも知れない・・・・・・。 人間って、そんな気分屋なものなのだ。
今日のみそひともじ
世の中は 人それぞれで カラフルだ いろんな色が その人に在る
2004年05月25日(火)
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