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■ 【料理エッセイ】我が家代々のお雑煮
先日、今年最期の諏訪での仕事の時、息子と落ち合ってクリスマスに先駆け二人だけのディナーをした。 その時息子がポツリと呟いた。
「しかしさぁ・・・、俺、オッカァの料理だけはもの凄い自慢だったなぁ・・・。弁当にしても、家で毎年やっていた誕生日会もクリスマス会も、友達皆が心待ちにしてたもんなぁ・・・・・・。弁当だって交換したくないのに、蓋を開けた途端に皆におかず持って行かれてさぁ・・・。取るなよ! って泣いた事だって有るんだぜ〜(苦笑)」
幸い、その頃は店を経営していて、場所と食材には不自由が無かったので、息子の誕生パーティーや、クリスマスパーティーには、フゥーリィーも手伝ってくれ、毎年大勢息子の友人を呼んでやり、普段ほったらかしにしている責めてもの罪滅ぼしにと、恒例パーティーを開いてあげていたのだ。 最低でも5品の手間隙掛けた手料理、その他フルーツやケーキを盛り込んだパーティーは、お客からなら、料理だけでも独り5000円は取れるほどの(笑)それはそれは豪華なテーブルだった。 飲み食べした後は、ビンゴゲームやカラオケに昂じ、我が家のパーティーは超人気だったらしい。 どうやら、息子にはそれが一番の自慢だったようだ。
「オッカァのお雑煮も早く食いたいなぁ・・・・・・。色々な家のお雑煮を食べさせてもらって来たけど、やっぱアナタのお雑煮は天下一品だよ。あれだけ旨いお雑煮は、他では食べた事無いもん」
EPOCH(私の経営していた店の名前)では、毎年恒例で、クリスマスには手作りのローストチキンかローストビーフ。正月3ヶ日は必ず無料でお雑煮を振舞っていた。 それが楽しみで、わざわざ東京や遠い所から来てくれる常連客も大勢居た。 3ヶ日が一杯で入れなかったお客は、4日目からは有料になるのだが、それでも7日ごろまではお雑煮の注文が絶えなかった。
そのお雑煮は、我が家代々受け継がれた物で、何時もスタイルは決まっている。 入れる具材も全て毎年変わらない。 フゥーリィーも大変お気に入りで、今では実家のお雑煮よりも故郷の雑煮になっているらしい。
今日はそんな、我が家の自慢のお雑煮の作り方を発表しようと思う。 これは、息子に、作り方を何処かに書き記しておいて欲しいと言われたからでも有るのだ。 此処に書いておくのが一番私らしいと思ったので此処を撰んだ。 何時か私が昇天し、息子がお雑煮の作り方で悩んでいたら、『此処に書いてあるよ』と、誰か教えてやって欲しい。(笑)
何時もの通り、私の料理の作り方は大雑把。(笑) スプーン一杯・・・等と言う書き方は出来ない。何時も感覚だけで作るので・・・(^^; もしも真似て見たい人が居たら、家族4人で食べられる程度の材料で紹介するけれど、分量やその他は工夫してくださいね。
【材料】4人前
ガラ出し汁 鶏ガラ 2羽分 水 鍋一杯
餅 8つ 小松菜 半束 鳥モモ肉 半枚 長ネギ 半本 ウズラのゆで卵 4個 車えび 4本 手まり生麩 4個 生椎茸 4個 なると 4枚 三つ葉 少々 ゆずの皮 少々
かつお出し汁(ホンダシでも良い) 少々 天然塩 少々 醤油 少々 酒 少々 味の素 少々
※先ず、寸胴の鍋一杯に鶏がらスープを取っておく。(これは余ったらラーメンにも使えるので多めに取っておく) 小さい鍋なら1羽分、少し大きめの鍋なら2羽分、うんと大きな鍋なら3羽分のガラを入れ、弱火でコトコト一昼夜、(これは大げさ(笑)最低でも3時間くらいは掛けて取って欲しいが・・・)アクは丁寧にすくう。火加減はスープが濁らぬように弱火で取る事。
※小松菜は、塩少々とサラダ油数滴を垂らした湯で、さっと茹でておく。
※小鍋に4人分のガラスープを移し、有ればかつお出し汁(面倒ならホンダシ小匙一杯)と合わせる。(かつおでちゃんと取った出し汁を合わせる場合、ガラ出し汁7・かつお出し汁3くらいの割合が良い)
※次にオツユに味を付ける。
※天然塩【我が家は赤穂の塩】で殆どの塩味を付け、醤油一廻し、酒少々を加え、味の素少々で味を見る。(オスマシの要領で)
※そこに一口大に切った鶏のモモ肉8切れ・茹でた小松菜(5センチの長さに切ったもの)を加え、皮を剥き背わたをとったエビ・星型にくりぬいた生椎茸・生麩・ウズラの卵・長ネギの斜め薄切りを加える。 火の通りにくいものから順に入れると良い。長ネギの薄切りは最後に入れる。
※材料を煮る時はくれぐれも弱火でネ。
※一煮たちし、材料全てに火が通ったら大き目のおわんに焼いた餅を入れ、均等に具材が入るように汁を張り、最後に三つ葉少々・なると一枚・ゆずの皮一枚を浮かべ、お膳に出す。
※最大のポイントは、濃い目の鶏がらの出し汁と、かつおの出し汁を合わせる事にある。それが、何とも言えぬ旨みを引き出すのだ。
見た目も豪華で味はサッパリした中にもコクが有り、とっても美味しいので、どんなお雑煮を作るか、まだ決めていない人・お雑煮の作り方を知らない方は、是非是非お試しくだされ。 ガラ出汁を取るのが少々面倒なだけで、後は超簡単です。
今回のお正月は、息子が彼女を連れて食べに来るそうなので、一層腕によりを掛けて作りたいと思っています。 息子の彼女は、美人で優しいのだそうですが、イマイチ料理が下手くそなそうで・・・・・・。(*≧m≦*)ププッ!
オッカァ、頼むから彼女に料理を教えてやってくれ〜〜〜〜! と、嘆いておりました。
授業料高いぞ!! ( ̄^ ̄) (笑)
今日のみそひともじ
お雑煮は その家々の 自慢顔 息子の彼女は 御気に召すやら?

これが我が家のお雑煮です。 餅潜ってるぅ〜(^^; かわゆい手まり生麩の柄も消えてるしぃ〜。(;>_<;)ビェェン これじゃ、何がなんだか解んないよね〜。
ま・・・、大体の感じ・・・と言う事で。(ーー;)
2003年12月27日(土)
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