マキュキュのからくり日記
マキュキュ


 (日記)置手紙


今、泣いている・・・・・・。

13年間、フゥーリィーと暮らしてきた中で、こんなにも嬉しい手紙をもらった事があるだろうか・・・・・・。

元々手紙など貰った記憶は1〜2度だ。
しかも、置手紙のような、しっちら面倒臭い事は大嫌いな男なのだ。

今朝目覚め、コーヒーを入れに隣のリビングに行くと、テーブルの上に銀行のカードと置手紙が置いてあった。

【ん?ナニナニ・・・・・・?】

昨日まで、私が取り組もうとしていた仕事のことで、先日、フゥーリィーと大喧嘩になり、このところ、まともに口を利いては居なかった。

「オレはガソリンを入れるのもままならないっていうのに、お前はカードを持ってる以上、無くなれば勝手に入れられるじゃないか。毎日毎日、金にもならないサロンに往復して、何をしてるんだ!」

『近い未来の為に、良かれと思って頑張って技術勉強に行ってるんじゃない! 私だって2000円単位でガソリンを入れてるわ! なにも無駄遣いなんてしてないわよ!』

「なにに使ってるのかなんて、見てるわけじやないし、解ったもんじゃない!」

『一体どこに無駄使いするお金があるって言うのよ! これでも必死でやりくりしてるわよ! そんな事言うんだったらカード返すわ! その代わり、これから先は銀行やローンの支払いも、食材仕入れも全て、アンタがやってよねっ!』

そう言ってカードをなげ返したのである。

そして、昨日はその仕事を辞めた事を、気まずい思いで報告した。

『ごめんなさい・・・・・・。あれだけ遣るって言い切った仕事だけど、辞める事にしたの・・・・・・。り、理由は・・・・・・、私の心に少しでも引っかかりがある以上、誘った友達を裏切るような結果になりそうで、いやだからです・・・・・・。あ、明日から又、仕事探しに専念しますから、どうか許してください・・・・・・』

フゥーリィーは黙って「早く、おつまみ作ってよ」と一言言っただけだった。

普通に食事をし、食べ終わると食器をかたずけ、私はパソコン部屋へと逃げ出した・・・・・・。
暫くして覗いて見てみると、何時ものように、もう、大口を開けて、イビキをかいていた。
そして、今朝目覚めると、もう、フゥーリィーは既に仕事に出た後だった。


愛しいマキュキュへ

そんな、下手くそな文字の書き出しで書かれた、たった4行の置手紙・・・・・・。




「・・・・・・!」

勿論、パチンコに等行くつもりはない。いや、行けないよ・・・・・・。かえってこんな手紙もらっちゃっちゃ・・・・・・(行きたいけど・・・・・・)(爆)

そう言えば、明日が土曜日なので、今日が繰り上がってお給料日だったんだなぁ〜。
珍しく財布の中に少しばかりのお金が残っていたのですっかり忘れていたのだ。

パチンコには行ったツモリで、その代わり、安いワインを一本買って、フゥーリィーの大好きな牛フィレ肉のガーリッククリームステーキでもこさえてあげよう。

こんなコッ面憎い優しさが、フゥーリィーを愛してやまない所なのだ。







2003年06月27日(金)

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