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■ (日記) 何気に恨めしや献血車
先日、よく行く大型スーパー(J)の正面玄関に、献血車両が停まっていた。 横には、献血の順番を待つ長い行列も出来ていた。 私は少し後ろめたい気分で、俯き加減に通り過ぎようとした。
その日の私の目的は、アルバイトを辞めてしまった為、インフォメーションに置いてある、無料のアルバイトの情報誌を頂く事だけにあった。
正面玄関に続くステップを登っていると、数人のアルバイトらしき若い係員に、すぐさま周りを取り囲まれた。 「献血にご協力ください!」皆、口々にそう言い、チラシを渡そうとする。 そう言われても・・・・・・、以前癌を患った患者は、献血や骨髄提供などのボランティアは一切、してあげたいのは山々なのだが、出来ないのである。
私は苦笑しながら(イヤイヤ)と、手を振り、逃げるように足早に通り過ぎた。
正面玄関を入ると、中にも数人の係員が居て、又もや周りを取り囲まれてしまった。 左側の特設テーブルでは、献血希望者の人々が、何かを記入したり、血圧などを計られたりしている。 そして、その順番を待つ人々の行列も出来ており、一般の買い物客が素通りし辛い状況を作っていた。
一人の若い女の子がつつっと寄って来て「献血にご協力ください」と私にチラシを渡そうとする。 私が「いえいえ、結構です。いや出来ません・・・・・・」と足早に過ぎ去ろうとしたその時、記入の順番を待っていた若いカップルの女性が、明らかに私を見ながら「見て見て、あの人、オバチャンの癖に冷たいと思わない?」と、私に顎をしゃくりあげ、彼氏らしき男性に目配せをしながら囁いているではないか。 彼氏の方も勝ち誇ったような顔付きで私を一瞥し「アレはやらないタイプだな・・・」等と聞こえよがしに言いながらガムを噛んでいた。 しかも、その係員までが、笑顔の中にも、明らかな失望の色を漂わせているのである。
私は急に、苛立ちと悲しさがこみ上げて来、その係員に、又、若いカップルにもはっきりと聞こえるような声で、「私は以前、癌患者だったので、残念ながら献血には参加できないのです」と言うなり、何故か涙が込み上げそうになり、やりきれない思いでその場を去ったのだ。 係員も、カップルも、慌てたように私から目をそらせ、気まずそうにはしていたが、何か、とてつもない疎外感のような、悔しい惨めな気分を味わった。
オマケに付いてない時は付いてない物で、アルバイトの情報誌は、全て持ち尽くされており一冊も残ってなかった。 たった一つの目的も果たせずまま、ガックリと頭を垂れ、しかも正面玄関は、もう通りたくないので、ワザワザ遠回りして、自分の車に乗り込んだ。 何しにワザワザこんな所まで来のよ・・・、全く。 何だかとても腹立たしかった。
無駄にガソリンを使い、ただ嫌な気分を味わう為だけに(J)までやって来たような物だった・・・・・・。 私はブツクサ文句を言いながら虚しく家路を急いだ。 こうなると、何から何までが悔しくなってしまう・・・・・・。 運転中、私は思いっきり車の中で叫んでやった。
あ〜、コン畜生! コン畜生! コン畜生〜〜〜〜〜っ!!!!! 献血が出来なくて、何が悪いんだよ! こちとら、やりたくても出来ないんだからしょうがないじゃんよ〜っ!!! あんたらみたいな、冷血動物の血液輸血される方が、よっぽど患者が可哀想だわ!
あ〜、悔しい! お金でもあれば、腹いせに、ステーキ肉の2枚も買ったのにぃ・・・。 中トロの刺身も、買ったのにぃ・・・。 ウニもウナギも買ったのにぃ・・・。 ワインの一本もBEERの半ダースも買ったのにぃ・・・・・。 ウェエ〜〜〜〜〜〜〜ン!!! ぐやじいよぅ〜〜〜〜っ!!!
(あの日、運転中の私をたまたま見かけた人は、さぞかし怪しい人間だと思った事だろう・・・・・・ww)
2003年05月30日(金)
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