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■ 【エッセイ】私のマブ達 ・・・(Y)と言う女・・・
昨夜、ずぅ〜っと会いたくて、会いたくて、仕方がなかった(Y)が、やっと店に来てくれたのだ。 彼女は無邪気な人で、私を驚ろかす為、わざと何の連絡もくれず、彼女の愛娘(23)と一緒に、『バァ〜!』という感じで、ドアを開け、入ってきたのである。 (マ・・・、連絡が来たとしても、昨日付けで、携帯電話、止められ中なんだけどね・・・・・・σ(^_^;)アセアセ...)
このところの不況続きや、色々な災難続きで、身も心もボロボロになっていた私は、是非とも彼女に元気を分けて欲しかったのだ。
彼女達と会うのも、実に5〜6年振りである。 彼女は、私がかつて経営していた店の大常連で、彼女と知り合ったのは、もう既に、17年も前に遡る。 彼女は、当時、私が短期間だけ(^^;)付き合っていたカレの友人(高校の同級生)の、兄夫婦の(婦)の方である。←ややこしい? 勿論カレを介して知り合ったのだが、最初は(夫)の方しか知らなかった。 そのうち、カレと二人でお宅にお邪魔するようになり、(婦)である(Y)とも付き合いが始まったのだ。 私がカレと別れた後も、ずっとお付き合いをさせてもらっている。
お互いの子供達が、まだ小さかった頃・・・・・・、私の店の従業員や、特別の常連客だけを招いた【遊園地ツアー】を企画し、大型のマイクロバスを借り切り、(Y)の夫が運転手になって、富士急ハイランドに遊びに行った事がある。 その時のメンバーは、実にハチャメチャで、子供有り、他店のママさん有り、ヤンキー有り、モンモン入りの優しいヤクザ有り、はたまた、フィリピンの四輪駆動張り(?)のオカマ有り・・・、の総勢二十数名。 傍から見れば、実に奇妙な団体に映った事だろう。
大人達が勝手気ままに絶叫マシーンに嬌声を上げている中、(Y)一家は、中むつまじく、愉しげにエアーホッケーをしていたのが、とても印象深い。
そんな円満そうに見えていた彼女も、その後、夫と離婚し、まだ小さかった子供を女手一つで引き取り、生活は決して楽な物とは思いがたい中でも、定期的に私の店には顔を出してくれていた。
彼女は来る度、私の料理を誉め、私の歌を誉め、ともすれば、何時も自信喪失気味の私に、慈愛に満ちた微笑と賛美の言葉で励まし、やる気を起こさせてくれるのだ。 彼女は何時でも天真爛漫で、明るく前向きで、何よりもパワフルである。 店での彼女は、酒も良く飲み、良く歌い、三枚目の彼女は、見知らぬ隣席の客ももろともせず、強引に引き込み、仲間にしてしまう。(爆) 会社でもリーダー格で、何人かの部下を引き連れて来ては、常に大判振る舞いで、遊んでいく。
『大丈夫なの? そんなにオーダーしちゃって・・・・・・』 私の心配を他所に 「何とかならぁ〜な! (*^_^*)」 と、何時もこんな調子である。
自分の大変さはおくびにも出さず、他人を元気にさせる人・・・・・・。
私の店が道路拡張で立ち退きになり、その後、私が病気になってから、彼女との連絡がプッツリ途絶えていた。 彼女に世話になりっ放しで、何の恩返しも出来ていないままだったので、連絡を取る事を躊躇していたのだ。 しかし、この所の『玉突き式〜』に疲れきっていた私は、フト彼女の事を思い出し、無性に彼女の顔が見たくなった。
「どうしてたのよ! 会いたかったぁ〜! ずっと探してたのよ〜!」 その言葉を聞いた時、私は思わず涙が滲んだ。
彼女を見ていると、自然に元気と勇気が湧き出てくる。 それと同時に、自分の有り方が、無性に恥ずかしくなる。
彼女を見習わなきゃ。 彼女のように生きなきゃ。
彼女は、聖母のような女である。 不思議な力を持っている。
お陰で、元気が出たもの。
私も何時か、彼女の力になりたい。 心からそう思う。
2002年12月27日(金)
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