睦月の戯言御伽草子〜雪の一片〜 Copyright (C) 2002-2015 Milk Mutuki. All rights reserved
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祠で六地蔵の末っ子の話を聞きながらうとうとしていたら 遠くのほうで雷が聞こえたような気がした。
田野に五穀の豊饒を 山河に五色の霓虹を 人心に五情の幸福を・・・・
「・・・コクトのこえだ。」 「はい、そうですねぇ。今年は少し早いですね。でも旅がしやすくていいですよ。」うれしそうに末っ子が答えた。 「でも1週間しかないじゃないか。」 「ええ、1週間では全部は回れませんね。」 「やっぱりか・・・」 「いいじゃないですか私は一緒にいて楽しいです。」 なんだか妙に嬉しそうだよな・・ そんなこと考えていると狐が膳の用意をはじめていた。
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