睦月の戯言御伽草子〜雪の一片〜 Copyright (C) 2002-2015 Milk Mutuki. All rights reserved
道標|過去へ|それから
なんだかだらだらと大晦日がすぎ今日もだらだらと露天と部屋をいったりきたりしている。 主人に呼ばれてはいたが、なんだかお茶の気分ではなかったし静かな茶室に行きたい気分でもない。なんとなく人のざわめきのある、部屋にいると落ち着いたし時折顔を見せる花の明るい声が心地よかった。
椿の女性を見送ったあと僕はどうしていたんだろう。 花が言うには雪の中で眠っていたらしいのだが・・ 「また、地蔵に拾われたかな・・」なんて思いながら笑えるぶん余裕ができたみたいなので茶室に行ってみようかとも思い始めたところへ 「だんなさんが夕餉を一緒にといってらっしゃいますよぉ」と花がやってきた 「そっか、お茶よりいいや・・行くっていっておいてよ」 「かしこまりましたぁ」 もぞもぞと身支度をして茶室へと向かった。
|