バイト
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K先輩から、その数日後、一度だけ電話をもらいました。 やはり親が側に居たので、あまり会話は出来ませんでしたが。
部活を辞め、淡々とした毎日が過ぎて行きました。 梅雨の頃、友達のRがバイトを始めるといい出しました。 私の通う高校は厳しく、勿論、バイトは禁止でした。 勿論、親に言えるはずもなく。でも、私はRと一緒にバイトを始める事にしました。
バイト先は、学校から一駅先の駅前のレストランでした。 初めて銀行口座を作り、短いワンピースの制服を着て、私のバイト生活が始まりました。 バイトの初日の事でした。 クラスメイトに頼まれて、その子の中学時代の男友達に会う事になりました。 数人で行ったのですが、どうやら私を好みに思う男子は居なかったらしく、ただ詰まらない思いをしたのだけ、覚えています。
バイト先には、高校生の私たち以外に、20代の男性と女性。19歳の女性が居ました。 今思い出しても、その二人の女性はとても綺麗な人たちでした。 20代の男性は、Aさんといい、多分、22歳ぐらいだったのでしょう。大学生でした。 それまで、大学生などに無縁で過ごしてきた私には、やはり大人に思えました。 バイトは、楽しいものでした。 覚える事も沢山あり、時々店長に怒られもしましたが。 何より、自分で自由に使えるお金が入るということが、その頃の私には何よりでした。
学校の方では、修学旅行がありました。 その頃、私はAちゃんとIちゃんと3人で行動する事が多く、修学旅行でも一緒でした。 その二人プラス、数人のグループにいつの間にか私は入っていました。
バイトも楽しく学校も友達に囲まれ、K先輩のことは、半ば忘れていきました。
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