遠出、 たかが1時間、でも はてないように思って足がすくむ喉がつまる、 痺れた脚ひきずって、逃げそうになりながら
でも 行けよ おわりにするな?
たましいが身体に邪魔されているのか 身体にこころが縛り付けられているのか 区別なんてよくつかない ただ時速80キロで滑っていくぼくで それは夢のなかみたいなこのところの毎日の景色に ひどく、似ている気がする。
かつてとてもしたしんだ暗い窓に 顔をよせて闇と眼と文字だけになりながら
たいせつなのはふみはずさないことです きょうとかあしたとか、つながっているらしいルートを 脱線しないようにやわらかく耳をふさぎ目をとじて
あなたを だれかを 顔さえおぼつかないきみを かなしませないように
自分の意志なんて、いまは見ないほうがいい なにもないがらんどうをのぞいてもたぶん 息苦しさに負けることくらいしか、拾えそうにない
小雨のち、晴れ、 おしまいの日
やりつくせない気持ちだけのこして、 迷子のまま、 走っていく
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