うすくらやみが霧になってうしろから駆けてくる たくさんの暗いことを囁きながら腕を捕らえて脚を掴んで
わらいごとと思わせる性分を嘲りながら あたしは、それから出ていけない 打ち立てた檻は意外と強固にできていて つくりわらいも冗談もキャンディみたいに 人工的に甘く甘くそこらじゅうにころがっているので…ころがしているので
白い服で 白いしかくい部屋のなか のびた髪をたらして ころがる甘い色をみている
飴も風船もいろがみも うつるだけは目にうつり 網膜をとおりすぎて あのカラフルは、いつ、なにに反響したの
あなたの声がききたかった やすらぎじゃなくても おしまいにする前にのぼるべき階段みたいに その気持ちだけがふかくふかく とうめいに飴色の化石になっているんだと告白したら あなた、どんな顔をするだろう
……想像をはばたかせるのはやめました ただできるだけたくさんの楔をうちながら此処にいる ……いなくてはならない
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