お日さまが出ず、風も吹かず、雨にもならない くもりは好きなのになぜか重苦しい日に
今日はねこも来なかった きっと どこか涼しいところをさがして ひっそりとまるくなって (あるいはのびをして) やりすごしているにちがいない この熱気のこもった おかしな空の下
向こうのほうのうちで威嚇しまくる猫の声がきこえるので カレーを食べながらお風呂場の窓からのぞいてみると ぶちのついた白いねこがどんがらどんがらと 威勢よく喧嘩をやらかしはじめたところだった のらねこライフ
相手がめろん(私がつけたねこの名前)でないといいなと 勝手なことを考える夕方。
おふとんにはりつきたいからだに えい、と活を入れてサンダルをはくと 硬いでこぼこが足の裏に痛く ふうっと上げた目線の先には 紅色と白のさるすべりがなかよく並んでふわふわ花を さかせていた。すぐそこにある二本の木、
今までなにを見ていたんだろうとふしぎになった。
さくさくと音を立てて レモンの味のかき氷を食べる。 どうやら今日はなにも書けずなにも読めなくて 一日が長い。うまく眠れない日は時間がのんびり ゆっくりと過ぎていく。 お風呂とスキンケアと投薬のために生きているような気がする。 そんなのも、へん。 首が痛むのでタオルを巻きつけてしのいでいたのだけど ふいにそれをぎゅうっと締める気になった。 こんなのは、へん。
口内炎が頭痛が耳鳴りがとなんとかなんとか こまごました不調をいちいち認める必要はないんだけれど いっせいに現れた不調プラス、舌が回らなくなり 奥に下がってしまうような吐き気のような感覚は たぶん本当の苦しいのサインなので…… 頓服、ともらってきた安定剤をのんで おふとんをかかえてまるくなってみた。 黙って、しゃべらず、エネルギーを放たず さびしいけど そんな日もあります。
きいてくれるかな。
明日はあした、 どんな日か どんな日にできるか
手紙が書けたら郵便局に出しにゆこうと決めていて まとまらない頭が少しもどかしいここ数日です。 字を書いたり、便箋を選んだりするのにも 決断力はいるのだなあと思うときです。
8月11日、夜
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