『 hi da ma ri - ra se n 』


「 シンプルに生き死にしたかった 」


2005年08月05日(金) くるい咲いて散らない

いろいろと感じるところ思うところが
あったとしても、口を開くと
全然別のことにかわってしまいそうな気配の色濃すぎて
とりあえずもう今はぜんぶ「暑い」でことたりてしまう
なんだか笑っちゃう
暑いねえ
暑いねえ
と、そればかりで無言にもどってしまい
8月。

たいおんより外の方が熱っぽいなんてなんだか。
なんだかな。

口を開けて空気をすいこむ
喉がつまるような熱気で
あんまり正しすぎて涙が出そうだった

クーラーの冷気がからだに痛いとか
そんなごくごくわずかなことで笑顔をなくしてて
情けないねえごめんねえと誰に言うともなくくりかえす
思い通りに運ばないことども、あれこれやってきて
気軽にドアを叩くので

・・・・・・・・・・

あたしでは役不足なことを知っているよ
知っているつもりでいたいです
てんでちっぽけで
もしかしたら置いて行かれても文句は言えない

でも、それだけれど
応えもなければ
いつかフェイドアウトされると予定されていれば
それが繰り返されれば

少しはひあがるし
少しはさみしいし
少しは痛い

ちっぽけだから、ねえ
この好意の水たまりが乾いてしまわないように
細心の注意を払って見守っていなくちゃならないと
小動物が牙をむくみたいに挑みかかっている
大きくて深い時間とか距離とかことばのすくなさとか
いくつもの飛び越せないまっくらな崖を……のぞんで

むこうがわに誰かが見えるのに触れることはできないまま
それでも、見ていてと

……ねえ。


しろいそら。

あなたに言いたかったことを次々とのみこんで
どんどんまぶしくなってゆく、そら。

一陣の風を待っている
それっぽっちしかできなくて、けど
それっぽちでも、つづけたくて

百日にいっぺんくらいむくわれたらよいと願って

ほしいのは肉声でした
そればかりでした
暑すぎる夏のひるま
ふわふわと熱せられたまなざし
なじみない周囲をみわたし

フェイドアウト。


8月5日、午後


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真火 [MAIL]

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