巡回しているうちに気がついたのは 今日ってなつやすみの初日だったりするんだね 海の日や、土曜日や、いろんなお休み日が増えたので もうよくわからないんだけど
そんな日は よく晴れて 晴れすぎてもう空がよく見えなかった
何を待っているんだろう もう忘れてしまったし 待っている、というかたちがただ習い性に なっているだけなのかも知れない
このあいだ無印良品で 時計はいらないから温度計がほしいかなあと まんまるなやつを手にとって眺めていたら 嫌だなあと渋い顔で言われたっけ なんだかひじょうに遠い話だ 150時間くらいしかすぎていないくせに遠い話だ
暑い日だったねえ でも まだ世界は終わんない
そういえば明日は空襲から60年目だったんですよ このぼくの暮らしている足元の地面が たくさんの焼夷弾とかでずたずたになった日から60年 有名じゃない土地のそれほど声高じゃない記憶
ぼんやり外をみるだけのとおなじ速度で ほんとうは言葉を降らしたらよかった 何を言うべきかも思いつけなくて アイスノンを抱えてうとうととひたすら眠った 体液が乾いて手袋に貼りついたのをぺりぺりと剥がす 痛みは感じなくてただかなしいなとだけ思った きっとこれも習い性になっていることなのだった
ぼくのいるとこからは虹は見えない。 思い出したのは 電車の窓から見たあの虹の記憶。 あなたが灰になってから最初の初夏に降った雨の みせていた残像。
……ねえかなしいって言ったらなにが起きるんだろうね。
7月16日、夜
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